Duty デューティ
□3話 再会
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ある日、母の姉から家に電話がきた。
私を引き取ってもいいと言う話しだった。
しかし母の姉の家は、今私が住んでいる場所から100qほど離れている。
自動車を使っても電車を使っても、もちろん今通っている高校には通えない。
それに私は母の姉があまり好きではない。
だから丁重に断った。
しかし1人暮らしは辛い。
最近の苦痛は料理だ。
舌がしびれるものしか作れないのだ。
放課後、私は今日の夕食の食材を買うために駅の近くへ行った。
カレーにしようかシチューにしようか迷っていると、黒いギターケースを背負った男子高校生の後ろ姿が目に入った。
奴じゃないか!?
私はそう思って彼の後を追い駆けた。
もしやこれは恋なのか?
私は彼をつけながらふと思った。
父と母が死んでしまったのに、私は恋をしていていいのか?
確かに彼は背が高くて美男子だった。
しかしマシンガンを持っていた。
ただ者ではない。
そんな事を考えていると、黒いギターケースを背負った男子高校生は駅の改札への角を曲がった。
私は慌てて彼を追い駆けようと角を曲がった瞬間、何かに顔面を打ちつけた。
「あ…ごめんなさい。」
人にぶつかったことに気付き、取り合えず謝った。
そして顔を上げると、彼が私を見下ろしていた。