-zzz-

□おひさま
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「なにしてんのお前?」


......恥ずかしいところを見られてしまった

「え、なにと言われても...シーツにハグ?」


後回しにしてた練習着の洗濯も終わり、
干してたシーツやら布団やらを取り込みにきた


おひさまに当てた布団達はフワフワであったかいにおいがする

私はこのにおいが大好きで、
いつも干したばかりの布団に抱きつくようににおいを嗅いでしまうのだ


「まさか監督に見られてしまうとは...一生の不覚!」「いや意味わかんねえし」

鋭いツッコミを入れた所で
監督は私の近くにきて布団をジッと見ていた


「......??どうしわぶっ!?」


いきなり監督は布団を抱き締めた
...私も一緒に


「ちょっ...!監督!?!?」

驚く私を余所に
監督は布団にくるまれた私の肩口に顔を押しつけ
これでもかってくらい
深く息を吸ってゆっくり吐き出した


「俺このにおい好きー」

ニヒーと無邪気な顔で笑う監督

ただでさえくるまれてあったかいのに
何だか心もあったかくなった気がした



「私も好きですよ」


監督が、とは言わなかったけど


抱きしめる力が強くなった気がした





フワフワの布団も
そのにおいも好きだけど

1番好きなのは貴方です
(気づいてほしいな)



END.
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