夢小説二

□微睡
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猫を撫でていた一さんの手が、今まで猫にそうしていたように私の頭を撫でてくれる。

「ふふ…、本当に寝てしまいます」

「……寝かさない…」

一さんの手が私の頬に添えられ、仰のかされた。

『にゃー』

愛猫が、「私のご主人様を取らないで」と声をあげる。

久しぶりに触れる唇は、甘く柔らかく…私の心をじんわりと暖かなもので満たしてくれる。

私は恍惚としながらも、こんなことをしていないで疲れている一さんを休ませてあげないと…と思うが、次第に激しくなる口付けが私を我儘にしてしまう。

もっと、一さんが欲しい…。

離れた唇をうっとりと目で追うと、一さんの熱をもった瞳に捉えられてしまう。

「…千鶴…」

私の名を呼ぶ一さんの優しい声が、私の身体を熱くする。

「……一さんが…欲しいです…」

一さんは照れたように微笑むと、私の首筋に顔を埋めた…―――――――









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