夢小説一

□蜂蜜
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 「―――――だからー。食べられる訳ないじゃないか、こんなもの。」

屯所の庭に植えられた桜がひらひらと舞い落ち、菜の花の黄色も目に鮮やかな、穏やかな春の日。
日向に居ると暖かで、ついつい居眠りしてしまいそうな、そんな穏やかな空気を一瞬にして台無しにしてしまう、沖田さんの一言だった。

ここ、沖田さんの部屋で、私は一人この駄々っ子と対峙していた。
身体の調子が良くないという沖田さんのことを気遣って、わざわざ近藤さんが取り寄せてくれた蜂蜜を、大袈裟なほど嫌な顔をして拒絶しているのだ。

「だって、ただ甘いだけで、ちっとも美味しくないじゃないか。虫を食べてるみたいで気持ち悪いよ。」

「沖田さん!虫…じゃなくて、蜜蜂が集めたお花の蜜なんですから、お花の味ですよ!
 …もう、とにかく一度舐めてみてください!」

沖田さんが仏頂面をして、恨めしそうに私を見ている。
せっかくの近藤さんの好意を無駄にする訳にはいけない、という思いで、とにかく沖田さんが蜂蜜を口に入れてくれる方法を考えた。

「あ!じゃあ、沖田さんの好きなもの…例えば、お茶に入れるとか、何かにつけて食べたらどうですか?」

まるで、食わず嫌いの子供に使うような手だが、背に腹は変えられない。
沖田さんはしばらく何かを考えている様子だったが、すぐに

「……そうだね。千鶴ちゃんが、そうまで言うなら…。」

と、にっこり微笑んだ。

「じゃぁ、何に……え…?」

蜂蜜を付けるものを用意しようとした瞬間、私は沖田さんに押し倒されていた。

「そんなの、決まってるじゃない。」

起き上がろうと私がわたわたしているいると、沖田さんはあっという間に私の袴を剥ぎ取って、両脚の間に身体を割り込ませてしまった。

「えっ…や……何する……んッ!」

沖田さんは私の着物の裾を捲り、小鉢によそられた蜂蜜を指で掬うと、そのとろりとした黄金色の液体を私の秘所へと塗り付けたのだ。

「…んんっ…」

沖田さんに触られ熱くなっている部分に、ひんやりとした粘液を塗り付けられ、びくっと身体を震わせてしまう。
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