双子の誠
□奴がやって来た!
1ページ/9ページ
波乱の一日が終わり落ち着いたと、思われた屯所では風とは別の問題を起こしている酔いどれが居る。
そう、その人は我等壬生浪士組が京の人々に【壬生浪】と言う名で恐ろし柄れる元凶である、筆頭局長の【芹沢 鴨】である。
鴨と言う何とも可愛らし名前だが性格は只の呑んだくれのおっさんだ。
今日その呑んだくれのおっさんが久々に屯所に帰って来るというので、出迎えやらの準備が忙しく何とも迷惑な話だ。
そして水達双子も準備中だ。
水「はぁ〜芹沢局長も何でこないに早よ戻《モ》んて来るや〜」
水は酒瓶や酒樽を一人で運びながら愚痴を言い。
風は自分が勝手に飼っている三毛猫【全蔵】の世話をしている。
ついでに全蔵は雌《メス》だ。