蒼空回想_ソラカイソウ_

□第2話
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翌日。

俺は、昨日と同様仕事探しをしていた。


昨日は、幸い宿に泊まれたがもう金がない。
今日中に仕事がみつかなければ、きっと野宿だな...しばらく。


うーん、本当にどうしようか...。


ドンッ


考え事をしていて気が付かなかった。

目の前に 人が居たことに。


『 ...っ。 』


思い切り尻餅をついてしまった。

痛い...、と思いつつ痛みを堪えて立ち上がろうとする...、


すると、


「 お、すなねぇな。 大丈夫か? 」


と言いながら、手を差し伸べてきた糞図体の大きい男。

俺は、その男の手を取る。


『 俺が、前を見ていたのが悪かった、すまないな。 』


と言い、その場を去ろうとする。


が、その男が小さな声で話しかけてきた。


「 言いにくい話なんだが、お前今ので羽織破れなかったか? 」


『 は? そんなはず... 』


と言いつつ、俺の羽織をおずおずと確認する。


...破れている。


結構、大胆に...。


『 あぁ、破れてる...な。 』


「 ...すまねぇな...。 詫びになるかわかんねえが、俺にできることはないか? 」


『 できることって言われてもな...。 なんつーか、 』


ん? 丁度良い!! この男なら、なにか良い仕事を知っているかもしれない!!

聞いてみるか!!


『 なら、1つ教えてくれ。 』

「 なんだ? 」

『 俺は、今仕事を探しているのだが...、何か良い仕事はないだろうか? できれば、剣を使うような仕事が良いのだが...。 』

「 仕事? どんなのでもいいのか? 」

『 あぁ、 』

「 なら、新選組の隊士になるのはどうだ? 」

『 新選組...? 』

「 ん? あぁ、しらねぇのか。 新選組っつうのは俺らの事でな、京の治安を守るのが仕事なんだ。 」

『 そう、なのか。 つかぬ事を聞くが、衣・食・住は、しっかりしておるのか? 』

「 衣、食は最低限で大丈夫だが、寝るところは、とにかく狭いぞ!! 」

『 それはよい。 剣が扱えるのならなおさらだ。 俺をそこの隊士にしてはもらえぬか!? 』

「 じゃ、ついて来いよ。屯所まで行くぜ。 (土方さんに、後でいろいろいわねぇとな。) 」

『 あぁ、すまぬな。 えっと...、 』

「 原田 左之助だ。 お前は? 」

『 俺は、蒼空 悠弥だ。 世話になるぞ、原田さん。 』


俺は、その男、原田 左之助に静かについていった。







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