刻神様

□弍話
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盛大に鼻血を吹き出し、優里亜が気絶した。

「だ、大丈夫か!?」

ことの発端は十分前、俺と航が集合時間よりも早く来てしまったところから始まる。

十分前ー。

「やっぱちょっと早かったな〜」

「そうだな」

「これから少しとは言え山を登るんだから準備運動がてらに学校一周走るか?」

「俺パス〜」

「なんで?」

「めんどい」

「あ〜お前短距離は得意だけど、長距離は苦手だもんな〜」

その言葉に航がキレた。

「てめぇ、俺の実力見せてやるぜ!?」

「よし、じゃあ行くぞ!よーい・・・」

『ドン!!』








ほぼ同時にゴール、二人と呼吸はかなり乱れていた。

「暑い・・・どーせ誰も来ないんだし、上着だけでも脱いでよーぜw」

「そーだな〜」

その時、航がつまずいた。

「あっ」

「へ?」

航が俺の方へ倒れて来た。
そして航が俺を押し倒した形になってしまったのだ。
・・・しかも、上半身裸で・・・
そこに優里亜と真奈がやってきたのだ。

「き・・・キターーーーーーーーーーー!!!!」

そうして今に至るわけだ。

「ん〜」

「あっ、起きたw」

「航!紅雅!さぁどうぞ続きを!!?」

「いや、あれは事故だからw」

「なんだ〜つまんないの〜」

とは言え、さっきの事で目覚めてしまうかもしれない・・・そう・・・俺は航の事が・・・
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