食料基地

□なべ
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「いーざ−やーくーん池袋に来るなって何度言えば…」
「シズちゃん!もう君でいいや!なべしない?俺奢るからさあ」
「はぁ?」

俺、平和島静雄と折原臨也は犬猿の仲で有名。
会った時から気に食わなくてそれを正直に言ってからこいつとは何年もの殺し合いの仲を築いている
それなのに…

なぜ俺はこいつと鍋を囲んでいるんだ?
「ちょっとシズちゃん。ちゃんと鍋見ててよね。吹き零れたら大変なんだから」
「あ、あぁ…」

つか何でこいつ急に鍋って…季節外れだろ
一応きっちりしてるこいつだからそういうのにはこだわると思ってたんだけどな
あぁもうめんどくせ!
直接聞いてやろう!

「なぁノミ蟲」
「んー?」
「何で急に鍋って言い出したんだ?」
一瞬だが、笑顔のまま固まった気がしたんだが気のせいか?
「…気分だからだよ」
「はぁ?そんなんでこの俺と鍋を囲んでるのか?」

ますます怪しい。高校時代から殺し合いの仲の俺と気分で鍋を奢るのか?

それに、こいつには助手が居るだろ。俺となんかよりもその助手と食えばいいだろ
「なーに隠してんだ臨也君よぉ」
「別に隠してなんかないけど?」
「嘘付け」
「嘘なんて付いた覚えないけど?」
「それこそ嘘だ」
「…」
「…」
観念したかのようにため息を付いて、やっとノミ蟲は語りやがった
「ハァ…言いたくなかったんだけどこのままだったら君はバカみたいに問いただしてくるだろうから素直に言うよ」
「はじめっからそうしやがれ。つかバカみたいって何だ」
「言葉通りの意味だけど?…俺の知り合いが皆鍋を囲んで居たからさ」

皆鍋を囲んで居た?囲んで居たならば何で俺なんかと囲もうと…

「あ!そうか」
「何?」
むすっとしたかのように俺を見る事しかしないのが笑える

「アハハハハ!!お前はぶられたのか!?」
「はぶられようが、俺はその場に居る人を愛せるからそれでいいんだ」
否定しやがらねぇってコトは、その通りなんだろうな

「お前がさびしいやつってコトは分かってるから、意地はんじゃねぇよ」
「は?意地なんてはってないし」

このごに及んでまでその意地を貫こうとする姿勢には呆れをとうり越して笑えるな

「またそんな事があったなら一時休戦して、俺をさそえよ」
「…化け物の同情なんていらないけれど、たまになら付き合ってやってもいいけど?」

そっぽを向いて頬を膨らませている臨也はまるで子供の様だった
いつもこういう臨也ならばたまになら付き合ってやってもいいか。と、思った俺は何か麻痺してるとしか思えねぇ
うっわあーwwww
何これ

何これ珍百景に出せるんじゃねー?
まぁ、当初の目的「鍋を静ちゃんと囲む」はクリアだ!

ただ、BL的雰囲気一切ないわぁw

今度挑戦してみるか



あ、そうだ小説は凛しか書かないから注意ね

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