めい

□Call me!!
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ぬちゃ、と音がやたら大きく聞こえた。

テンキー部分のでこぼことした感触が、予想外に気持ち良くて腰が震える。漸く焦れったい刺激から解放された俺は、シズちゃんに繋がっている事も忘れて夢中で自身全体に携帯を擦り付けた。


「あんっ…あ、あぁっ、ひゃ…!」

「気持ち良いか?臨也」

「ん…うんっ、きもち、い…おちんぽ、きもちい、よぉ」

「えっろい顔して、ちんぽに携帯擦り付けて気持ち良いのか?本当に淫乱だなぁ…」

「ふぁ、あ、あぁんっ…!」


ぞくぞく、ぞくぞくと。

罵られる度に疼く腰から背筋を駆け抜ける快感が、自身に携帯を擦り付ける手の動きを更に激しくする。そうして根元、睾丸、裏筋と全体を撫で回すように擦り上げていると、不意に携帯を取り上げられた。


「えっ…」

「はは…んな物欲しそうな面すんなよ」

「あ…シズ、ちゃ…」


快楽に滲む視界の中、俺に覆い被さるようにして、にたりと厭らしく笑うシズちゃんが目の前にいた。けれど不思議と驚きは無かった。だってこの変態が、俺の声だけで我慢出来るとは到底思えなかったから。


「やっぱ、直接イかせなきゃつまんねぇからなぁ…」


そう言って俺の上から退いて目前に座るシズちゃんの股間は、はち切れそうなくらいに膨らんでいた。その状態で池袋から全力ダッシュでここまで来たとか、それもある意味化け物だ。

だけど今の俺にはそんなツッコミをする余裕なんか無くて、下半身に渦巻く熱にもどかしさを感じながらもじもじと腰をくねらせてシズちゃんを見詰めた。


「シズ、ちゃ…、はやく、さわって…」

「わぁってるって。焦らしてえけど、今回は俺も限界だからな…っと」

「っ、ひゃあんっ!」


ズボンのチャックを下ろして隙間から手を突っ込んだシズちゃんは、相変わらず凶器じみている大きさの性器を取り出して、それを俺のにぺたりとくっ付けた。

そして不意に触れ合った熱に俺が思わず腰を跳ねさせたら、自身同士が擦れて快感が生まれた。それは一瞬で些細なものだったけど、久々に会った恋人達の、ましてやギリギリだった理性を崩壊させるには充分で。


「っ、臨也、臨也臨也、いざや…っ!」

「あんっ、あ、ひゃ…やぁんっ!ふぁ、あ、シズちゃ、シズちゃん…っ!」


ぬちゃぬちゃぐちゃぐちゃと淫らな音を鳴らしながら、俺達は無我夢中で腰を振って性器を擦り付け合う。途中、獣みたいに鼻息を荒くしたシズちゃんに押し倒されて、肩や首筋を噛まれながらも腰の動きは止まらない。

気付けば俺の両腕はしっかりシズちゃんの首裏に回っていて、シズちゃんの両手は濡れて脈打つお互いの性器の先端を撫で回したり引っ掻いたりしていた。


「やんっ、やぁ、あっ、やらぁっ!しぅちゃ、きもひい、おちんぽきもひい、よぉ!」

「ああ…可愛い、可愛いよ臨也、本当に手前は可愛い。食っちまいたい…」

「ふ、あぁ…!しぅちゃ、イく、イくっ」

「ん、よしよし…会えなかった分まで乳首もちんぽも、手前の好きなとこ全部をたっぷり苛めて、泣くまでイかせてやっからなぁ…」


耳元で吐息混じりに囁かれた、卑猥で乱暴でどうしようもないくらい甘いシズちゃんの言葉に、身体がまたぞくぞくと震える。

それと同時にシズちゃんの指先が俺の尿道口をぐりっと抉って、軽い痛みとそれを大きく上回る快感が俺を襲った。当然、散々刺激を喰らっていた身体がそんな爆弾投下に堪えきれるわけもなく、


「あ、あぁ、やぁあぁっ…!」


俺は上擦った声で鳴きながら、腰をかくかくと震わせて溜まりに溜まった精液を吐き出した。久々の気持ち良さに力が抜け、しがみついていたシズちゃんから両腕がするりと解け、俺は背中からシーツに落ちる。

と、ほぼ同時にシズちゃんが腰を引き、達して軽く放心している俺の前で爆発寸前の自分の性器を荒々しく扱き始めた。…というか、まさか、もしかしなくてもこれって。


「っ、臨也ぁっ…!」


余裕の無い声と共に俺の視界を染めたのは、どろりとした白濁。しかもそれは顔から胸元、そのまま臍辺りまで撒き散らされる。

絶頂の余韻にくたりとしながら浸る俺に溜まっていた大量の精液をぶち撒けたシズちゃんは、白濁まみれになってきょとんとする俺を見て、それは満足そうに笑った。


「やっぱり臨也、可愛い」


にっこりと笑うシズちゃんこそ可愛かったんだけど、細められた目の奥はまだギラギラと光っていて。それに性欲の塊みたいな彼が、久々に会えた分をこれくらいで消化出来たとも思えない。けど明日も仕事が──、


(……まあ、いいか)


明日になったら優秀な秘書がウチに来て、玄関にある靴とパソコン前の空っぽの椅子を見たら察してくれるだろう。そして仕事を出来る限り処理してくれる筈だ。あとは休暇とボーナスをあげればきっと許してくれる。

そこまで考えた俺はゆっくりと身体を起こし、ベッドの端に投げ捨てられて通話中のままだった携帯の電源ボタンを押した。そしてそれをサイドテーブルに置き、此方を見ているシズちゃんに渾身の力で飛び付く。


「…っ、臨也?」


少し戸惑ったようなシズちゃんの声。

胸に落ちて淡く溶けていくのを感じながら俺はシズちゃんの唇に軽く口付けて、至近距離で視線を絡ませながら、頬を伝う精液を指先で掬ってぺろりと舐め取った。途端、シズちゃんの目の色が再び獣のそれに変わる。

そう、それでいいよ、シズちゃん。
可愛い可愛い俺の、


「シズちゃん、」


そう呼べば返ってくる、鼓膜を揺らす心地好い声。

俺はそれに満たされた気持ちで耳を傾けながら、再び白いシーツの海へ彼と共に身体を委ねたのだった。


END.
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企画に提出させていただいた、
変態島×乙女臨也です。
でもこれ、臨也も結構変態ですね。

股間をフル状態にさせて池袋新宿間を
駆け抜ける静雄さん、マジ凶器。
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