短篇
□依存
1ページ/2ページ
「ゆの」
少し泣きそうな、ではないけど…
いつもより少し寂しそうな声で、レンは私をぎゅ、と抱き締めた
『どうしたの、レン』
どうしたの、なんて
聞かなくても分かってるのに
「うん。君が…ゆのがどこかへ行ってしまわないように、抱き締めてるんだ」
いつもと同じ答え
でも、好きだなぁ、
何もかも
『私は逃げないよ、レン。だってほら、こんなにも愛してるのに』
好き
好きよ、レン
「俺も、愛してるよゆの」
そっと、優しいくちづけ
愛してる
愛してる、心から
『ずっと、一緒にいてね、レン』