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はいはい、ただ今安芸の国を出て船なう。
九州に向おうとした私たちの元にやって来た忍さん。
四国のお城にお呼ばれだいっ!!
ワーイと喜んだ数刻前の自分、馬鹿だった。
四国に行くという事は船に乗るってことで
でもこちらの船に乗るのは始めてな私は、船酔いパネェな状況です。
『おぼろげろげろ…』
船の外に顔を出して、汚物を吐き続ける私。
船旅を甘く見ていたな私。
こんな長い間かかるなんて……
文明が恋しい。
船は良く揺れるし、風が無ければ一向に進まないなんて、計算外だ。
それから、船の旅がはじまり数日がたち
さすがに数日間、船に揺られればそりゃぁ私でも慣れるわけで、
ただ今船員さんに釣りを教わっています。
「おぉう、名前ちゃん中々筋がいいねぇ。」
ゴツクってマッチョな船員さんは、私の頭を撫でて誉めてくれるのでニパリと笑って答えると更に強く撫でられる。
そうやってほのぼのとしていると、見張り台にいた船員の「見えたぞーー!!」と叫ぶ声に船が行き成り煩くなる。
私に釣りを教えてくれた人も上陸のために何処かへ行ってしまった。
寂しくなんてないんだからっ!
何キャラだ、私。
「野郎どもおぉぉぉぉ!!!上陸だあぁぁぁ!!」
「何やってんの?名前ちゃん?」
「いや、ありったけの夢をかき集めに…」