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□欲念の果てに
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少年は願った。

皆から愛される、あの光が欲しいと。

少年は考えた。

どうすれば、あの光をこの手に抱けるのかと。

少年は閃いた。

そうだ、手に入らないのならば奪ってしまえばいい。

少年は笑った。

なんて素晴らしい考えなのだ、と・・・。






「やめてッ、!!」


外は長く続いた雨が今も尚、凄まじい勢いで瓦を叩いていた。

それすらも掻き消すほどの叫喚が、響き渡る―――。


「やめッ、て・・・!!」

「黙ってろ」


懸命に首を振るうつららの髪を鷲掴みにすると、牛頭丸は無理矢理その身体を壁へと押し付けた。


「痛ッ―――」


振り返りながらつららは顔を顰める。

だが牛頭丸はその表情に舌打ちをすると、彼女の身に纏った着物の裾を一気にたくし上げた。


「やッ―――な、に!!?な・・・ぁッ、」


薄い生地を捲ればすぐに白い肌が露わになる。

足袋を穿いた足が逃れるように畳を蹴った。


「やめッ、て・・・やめてッ・・・!!」


小鉤が取れ、左の踝が剥き出しになる。


「やッ・・いやッ!!」

「・・・無理矢理されてんのに、濡らしてんのはどこの誰だよ」

「―――ンぁッ!!」

「ッ、・・・」


薄い茂みを分け侵入した骨張った指が、なんの前触れもなくつららの下腹部に突き立てられた。


「やッ、ン・・・!、・・・ぁア」

「・・・垂らすなよ?面倒臭ぇから」

「やッ、!そ・・・んな、にッ」


指の腹が内壁を探るように何度も擦る。

その度に内股に痺れが走り、つららは身体の中心が疼くように痛むのを感じた。


「逆だろ」

「え―――ッ、ァアあッ!!」


突然内側で指を折られ、刹那先端を掠めた箇所の刺激につららの身体が跳ね飛んだ。


「ァ、・・・ふ、ン・・・アぁッ」

「呼べよ」

「はンッ・・・ぅ、ア!・・・あんッ」

「今お前を犯してんのは誰だ?誰の手でお前は喘いでるんだよ」


牛頭丸はつららの背中に寄り添うと、耳朶に舌を這わせながら囁いた。

その間も、内への愛撫は止まらない。


「・・・いッ、ン・・・ぁア、ふ」

「ほら、雪んこ」

「やぁあッ!!」

「呼べ」


存在を植え付けるように、牛頭丸はつららの蜜を絡め取っていた指を倍に増やした。


「や、め・・・ン、んッ・・・ぁあ」

「・・・ハッ。嫌とか言って・・・しっかり感じてんじゃねぇか」

「―――ね、・・・ぇ」

「あ?」

「やめて・・・」


押さえ付けられ振り向くことは敵わない。

それでもつららは懸命に言葉を漏らした。


「お願い・・・やめて・・・」

「・・・チッ、うるせぇな」


つららの耳に、舌打ちが重く響く。


「呼べよ名前」

「う、ァ・・・!」

「呼べよッ!!」

「ッ、―――!!・・・ひゃァ!ン、・・・んんッ!!」


無理矢理指を引き抜いて、どろどろに濡れたそこを撫で付ける。

ぷくりと膨らみ存在を誇示した核を、摘んで弄ぶ。


「ぁああッ!!・・・ン、ぅアッ、・・・ア」

「ハハ、すげぇ・・・」


卑猥な水音が響き、つららの身体が快楽に震える度に牛頭丸は口元を緩めた。

それが楽しくて、集中的にそこだけを責める。


「ぁんッ・・・や、め・・・」

「呼んだら止めてやるよ」

「ふッ・・・」

「ほら、」

「っ、!・・・ッ、る・・・」

「あ?」

「―――る、ごッ、牛頭ッ・・・牛頭丸!!」


気が狂ったようにつららはその名前を叫んだ。


「あン!牛頭・・・ぅ、ふッ・・・牛頭、丸ッ!!」


雨音に掻き消されそうになれば必死に紡ぐ。

しっかりと彼の耳に届くように、叫んだ。


「ア、んっ・・・牛頭丸ッ、・・・牛頭丸ッ!!」

「ハッ、雪んこ・・・」

「牛頭ま―――ッ、!!!」


その時。

つららの腹に、背後から手が回った。

腰を弓形に、半身を突き出すような格好につららは息を呑む。


「や、め・・・」

「・・・よくしてやるよ、お前が嫌う俺のでな」


熱い塊。

ぐちゃりと、先端に溢れた体液を塗り付けるように宛がわれた。


「・・・好きだ、雪んこ」

「ァ―――、」


刹那―――。


「ひッ―――ぅ、」


ずんッ、と熱い欲望が深く埋まった。


「ッ、―――ァアアアッ!!」


隙間無く埋め尽くされる感覚。

それでも充分すぎる愛液は抽送に滑らかな潤滑を促す。


「ァア、ぁ・・・ぅン・・・ぁッ、ンン!」

「ッ、んなに締めんな・・・」


きゅぅぅぅと、つららが牛頭丸の欲望をきつく締め付けた。


「ハッ、キツ・・・」

「・・・んんぅ!もッ、ン」

「ッ、・・・ハァ、待てよ」

「やぁッ、ン・・・ァア、アッ・・・ふぁ!」

「すげぇイイ・・・ッ、」


欲に感じる快感のまま腰を打ち付け、柔らかな彼女の内壁を力任せに穿つ。

断続的な収縮に、牛頭丸は眉を寄せた。


「・・・くッ、零すなよッ」

「ッ、―――ァア!!・・・ぁ、ハッ!な、かァ・・・ッ!!」


二人の性感を、滾る互いの熱が包み込んだ。






光を有した少年は貪欲になる。

その心も手に入れたい、この腕の中に閉じ込めたい、と―――。


「・・・雪んこ」


くたりと横たわる女の髪を優しく梳る。

牛頭丸はゆっくりと、その唇に己のそれを合わせた。


「・・・ハハッ」


欲念は尽きない。








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