雑記

□融けた月
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身体に感じた痺れに四肢を微かに動かせばジャラリと響く枷の音。

重い、重い、枷の音。

それにそっと指を滑らせ、私は鎖の形を確かめるようにゆっくりとなぞった。


「外れないよ、絶対に」


ギィと聞き慣れた音に首を巡らせればそこに在ったのは見慣れた笑顔。

優しくて、優しかった顔。


「リクオ様・・・」

「うん、ただいま」


やがて輝かしいほどの満面の笑みは、私の足に残る赤い跡を辿った。


「・・・また、したの?」

「ッ、」

「・・・この身体はボクのものなんだから―――」


唾液に濡れた生温い感触が傷口に触れる。


「あッ―――」


そうして、熱に浮されていく身体を合図に長夜の寵愛が始まる。








 

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