平凡少女アリスと狂った赤ずきん。
□変態猫の憂鬱
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「暇だ。」
森の中をあるいていたシルバが呟いた。
「…なんで俺は森にいるんだ…あ。自分で入って迷ったのか。」
自問自答、というと言葉が該当するような独り言。
「…ここ、誰もいないしな…」
溜息をつきながらただただ歩くシルバ。
そんなシルバの前に人影が現れた。
「ん?誰だ、お前。」
人影の正体は、ロビンだった。
「…あーあ。女の子じゃないし。」
ロビンを見るなり、シルバはがくっと肩を落とす。
「こんなトコでナンパかぁ?っはは、んなのできる訳ねぇだろ!」
シルバをからかうようにロビンは笑う。
「…いいじゃねーか別に。俺が好きでここでナンパしてんだから…」
「…ま、いいんじゃね?」
伸びをしながら、シルバの言葉にサラッと答えるロビン。
「じゃーな。変態猫。」
そういってロビンは森の奥に消えていった。
「……変態はないだろ…」
そう呟いてシルバもとぼとぼと森の奥に消えていった。
変態猫の憂鬱
END