†ダイの大冒険小説†

□CAPTIVATE-謡-(ダイ大)
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デルムリン島沖にある孤島、嘆きの島。
文字通り島全体が嘆くような声を発するのが名前の由来である。
嘆きの正体は島の洞窟内に穴が空いており、そこに吹き込んだ風が洞窟内に反響して嘆いているように聞こえる事からその名がついた。
嘆く先にあるもの。
魔界と地上を繋ぐ封印された扉であると誰が予想できただろうか。

ヒュンケル、ラーハルト、クロコダイン、ヒムは定員ギリギリの小舟に乗り洞窟の入り口に辿り着いた。(ただしクロコダインだけは途中船が沈みそうになったのでそれからガルーダに乗ったのだが…)

「…ここ…か」
「ふむ。宝玉を嵌め込む扉のようなものがある。ここで間違いなさそうだ」
ラーハルトは颯爽と地へ降り立つと足早のぐらつく小舟に向かい手を出す。
ヒュンケルは差し出された手を掴み、ゆらゆらと揺れる小舟から陸に飛び移った。
「ぁ…っ」
着地の際、バランスを崩し後ろに倒れそうになったのを掴んでいた手が引き寄せ、ヒュンケルはラーハルトの胸へ飛び込む形となる。
飛び込んできたヒュンケルをしっかりと抱き寄せ扉の前へ着地できるように体を捻った。
「す、すまない…」
「気をつけろ」
二人が無事陸にあがったのを見届けヒム、クロコダインがそれに続く。
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