†ダイの大冒険小説†
□CAPTIVATE-誓-(ダイ大)
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太陽が真上にさしかかる正午
眩しさに手をかかげぼそりと呟く人物がいた
「こんな日は本でもよみながら昼寝をしたい」
「日光浴は骨を丈夫に保つらしいから今のお前には丁度よいかもしれんな…」
ヒュンケルのキメラの翼でランカークス村へと渡った二人
「あ、洗濯日和だったかも」
「安心しろ。俺が干しておいた」
「すまん」
……主婦の会話してるよ…
なんだか現実味帯びてるよ…
夫婦漫才よろしくのごとく、そのまま森へ足を向ける
ヒュンケルは何度か来ていたためロン・ベルク宅への道は迷わなかった
かつて手合わせしてもらったことを思い出しつつも少し悲しくなった
自分は二度と剣を握れないかもしれない
そう思うと過去の自分が別人のように思える
妬ましくさえ思った
考えこんでいるといつのまにか小屋が目の前にあり目的地に到着していた
自分たちの気配に気づいたのか小屋のドアが内側からそっと開いた
出迎えてくれたのは作業着姿のいつぞやの少年、ノヴァだった
「どなたですか〜?、って、ヒュンケルさんにラーハルトさん!!待ってましたよ!とりあえず入ってください」