誘惑蜘蛛 book
□誘惑蜘蛛
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綺麗なエメラルドグリーンに捕らえられながら、いつか理事長にあと2人、と言われていたことをふと思い出した。
「はっ、かい、せんせ、」
どうしてこんなことになったのか。
働かない頭で、考える。
ぐるぐると回る思考。
それでも、今目の前にいる八戒先生はいつもの穏やかな先生ではなくて。
今までみたことのない、熱を瞳に宿していて。
(先生、こんな顔もするんだ、)
知ってるひとなのに、知らないひとのようだ。
それでも、ゆっくりと重なる唇を拒もうとは思わなかった。
誘惑蜘蛛