誘惑蜘蛛 book

□誘惑蜘蛛
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次の日、名無しさんはまたいつものように学校に通って行った。









「おはようございます。」








「おはよっ」








廊下の向こうから聞こえるのは、昨日共にいた人の声。









「おはようございます」


「はよ」









だが、二人の間には昨日の甘い雰囲気などなく、完全に生徒と先生だった。










教室に入れば、また一日の授業が始まると言う実感が湧く。








「おはよっ、名無しさん」

「おはよう」


「名無しさん、朝礼終わったらすぐに着替え行こうね」


「あ、一時間目体育だっけ、?」


「そうだよ?」


「……体操着忘れちゃった、」


「あーあ、どうする気?」


「……キャミでやるしかない、ジャージ着てれば大丈夫そうだし、」











「おーい、皆席つけよー」








チャイムとともに入って来た担任の声で、名無しさんと菜緒は席に戻った。














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