誘惑蜘蛛 book

□誘惑蜘蛛
2ページ/5ページ










キーンコーンカーンコーン










「……ま、間に合った、」


「あれ?名無しさん遅かったねぇ。そんなに説教されてたの?」








急いで教室に戻れば、友達がニヤニヤしながらからかって来た。








「だから怒られたんじゃないってばー」








名無しさんは少し乱れた息を整えながら、その言葉に反論した。









隣の席の友達、菜緒は、私の1番の親友。








そう、“あの時”も、私の支えになってくれた−










教科書を出しながら話をしていると、チャイムに少し遅れながらも、英語の悟浄先生が入って来た。









「はいはーい、席ついてねー。授業始めるヨ」


「悟浄先生カッコイイっ、!ね、名無しさん?」


「あはは、」








菜緒は悟浄先生のファン。


告白はしていないらしいけど。


本人いわく、遠くで見ているだけでいいらしい。


















次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ