誘惑蜘蛛 book
□誘惑蜘蛛
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「っ、ふう、」
「随分敏感だな、」
「っ、だってぇ、」
ほとんど毎日のように抱かれていた体。ここ1ヶ月、なにもなかったからそれは久しぶりの刺激。体がびっくりしてしまったみたいに、どこを触られても快感が走った。秘部は触られてもないのに恥ずかしいほどずぶ濡れ。快感から逃げたくて、それでも逃してもらえなくて、ふるふると震えることしかできない。
「名無しさん、」
「っい、あぁっ、!」
普段とは違う、こんな時しか聞けない、優しい声が鼓膜を擽る。その声も、その瞳も、その体温も。その総てがわたしの熱を上げる。
慣らされてなくても、すんなりと受け入れるそこはじんじんと痺れ、圧迫感に頭から足の先まで震える。
「っ、は、」
「あ、っ、ん、もう、っ、!」
呆気なくイカされて、いやいやと首を振るけどまだまだ与えられる快感におかしくなってしまいそう。逃げたくて、逃げられなくてキスを強請れば望むがままに与えられた。
わたしを守ってくれる、その総てが優しすぎて。
誘惑蜘蛛