誘惑蜘蛛 book

□誘惑蜘蛛
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「もー…昼休み終わっちゃう」


「潔く悟浄先生に怒られるしかないっしょ。まぁ悟浄先生になら私は怒られてもいいけどね!」


「じゃあ変わってよー…」


「ダーメ!」


「うわーん!」









勉強は、人並み以上には出来る。


ただし、英語を除いては。







入学した当初から思っていたけど、蒼月学園は英語力が凄まじい、と思う。



先生達も力を入れているし、何より生徒も力が入っている。



もともと苦手な私が、ついて行けるはずもなく。











「悟浄先生、今日こそキレるよ、…」


「名無しさんってば…」











何回目かわからない科白。



それもそうだ、プリントが出来ないのは今に始まったことではないのだから。













「ほら、始まるよ?」


「うー……くじけそう…」











ごめんなさい悟浄先生。


決して努力を怠っているわけじゃないんです、多分。



苦手なんです、ごめんなさい。
















「はーい、席ついてネ?」










心の中の謝罪が。
全部全部、先生に伝わったらいいのに。



なんて思ってる私は。
恐れ多くて悟浄先生の顔が見れません。




















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