誘惑蜘蛛 book
□誘惑蜘蛛
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「名無しさん、行こ?」
「うん、!」
新学期の、始まり。
私と言えば、相変わらず充実した毎日で。
家族も友達も、先生達でさえ。
私の周りには充分すぎるほど大切な人がいて。
まさかあんな風に失うなんて、思いもしなかった。
砂時計の砂が、こんなに早く落ちきる、なんて。
私は気付くことも、気にすることもしないで。
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