お題:命令・甘い罠10のお題★
□02、やってごらん(2年生8月)★
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命令・甘い罠10のお題(2) 配布元:BLUE100Titles
やってごらん
夏休み、佐智さんに誘われてやってきた井上家の別荘。
紫煙を部屋から出すために開けていた窓を閉め、素早くベッドに戻ってきたギイに「若さゆえ、一回では物足りない」とのしかかられ、足を絡められて再びが始められ、もう幾度目のことか。
今ぼくは胡坐のギイを跨がされ、膝立ちのまま、ギイのイジワルな指に翻弄されている。
ぼくを腕の中からも快楽からも解放してくれないギイに、ぼくはおかしくなりそうで。
すすり泣いているのが自分であることにも気づけないぼくを満足そうに見つめ
「…託生、もうイキたい?」
キレイな笑顔のギイに必死で頷くと
「じゃあ、自分でやってごらん、託生」
言われたコトが解らなくて、首を横に振ると
「それなら、託生がシタくなるまでこのままだな」
愉しそうに笑って、ぼくの弱いところをわざと掠めていく。
「…っあうっ!」
快楽に溶けたぼくの体はより強い刺激を欲しがるのに、ギイはそれをくれるつもりはないらしく、ぼくが腕の中で身悶えるのを見つめている。
ギイの熱い視線の中で焦れたぼくが解放を願うと、
「オレは託生をもっともっと気持ちよくシテヤリたいんだ。だから託生、自分でやってごらん。オレにお前のイイトコロ、全部教えてくれよ」
言いながら指が抜かれていき、ぼくの体はギイの指を追い掛けて腰が落ちていく。
導かれたのは、天を向いたギイの上で。
自分でもソコがギイに飢えてヒクヒクと淫らに蠢いているのを止められなくて、そのままゆっくりとギイを飲み込んでいく。
待ちわびた熱さに内側を灼かれて、ぼくはギイに絡みつくように縋って、何度も自ら昇り詰め。
そこから先は覚えていない――。
END