お題:学園萌50のお題(2)

□43、メガネ:託生(3年生7月)
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学園萌50のお題(43)   配布元:BLUE100Titles
メガネ

 昼休み。
 ここは雑木林の日だまり。
 昨日のうちに章三を介して届けられた伝言により、ぼくたちは弁当持参で落ち合った。
 昨年は意識することもなかった他愛ない会話が、今ではこんなにも貴重で愛しい。
 弁当を食べ終わったギイが
「託生、ちょっと膝貸してくれよ」
「いいよ。どうしたの? ギイ、疲れてるね」
「んー。っていうか、こんなにのんびりな感じ、昨年みたいだなって思ってさ。
 ほら、昨年もこうやってよく託生に膝枕してもらっただろ?」
「そうだね。ギイ、少し眠るかい? 起こしてあげるよ?」
「…ん。じゃあ、10分だけな」
 つぶやいたギイが、すとんと眠りに落ちる。
 あ、ギイ、眼鏡そのまま。
「ギイ、眼鏡、外すよ?」
「…ん――」
 そっと眼鏡を外す。
 ふっと何かが軽くなったように、ギイの表情も緩む。
 さて、この眼鏡、どうしよう。
 普段から扱い慣れていない物の取り扱いに困って、ふと思いついた。
 えーい、かけちゃえ。
 …これが、今のギイの視界。

 薄いプラスチックレンズを通して見る世界は、なんだか不思議で、ちょっと切なかった。

END


さて、起こされた時のギイの反応って、どんなだったんでしょうね^^

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