Upside down Library

□熱さで蕩けて
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ここは、リオデジャネイロ。
皆でキラーの情報収集中だ。


「リオデジャネイロにようこそ!あら、そんな服着てたら暑くて倒れちゃうわよ?この街に来たんなら、もっと自分を解放しなくちゃ!」


「そうかなぁ?…ん、そうだね、上着だけでも脱ごうかな?」


通りすがった女性に言われるがままに上着を脱いでみた。
涼しくなったような気がしなくもない。
だが日差しは強く俺達を照らしつける。


「その長袖も脱いじゃいなさいよ!」


女性は俺の服を掴んですぽんと脱がしてしまった。
その女性に邪が無いのは解る。
でも、これじゃ俺は上半身裸の変な人だ。焼けちゃうし。


「わっ、な、何すんですかっ!」


「うんうんイイ感じー!さっきまで見てるこっちが暑かったのよね」


必死に両手で前を隠す。
何だか周りに見られている気がした。
特に一部の男の人達がニヤニヤしていて。
何だか嫌な予感がしたから、服を取り返そうと手を伸ばした。


「あ、暑苦しくていいから、返してっ」


「いいじゃない!坊や結構可愛いわよ?」


「か、可愛いって…うわっ」





「すまないが服を返してくれるかい?俺の坊主に悪い虫が付いちまうからな」


俺を後ろから抱き寄せ、服を取り返したのはリカルドの兄ちゃんだった。


「まぁ、素敵!ごめんなさい、少しからかいすぎちゃったわね。じゃあね。」


女性は満足そうに去って行った。


「助かったよ兄ちゃ…ん?」


気付いたら俺は人気のない路地裏に連れ込まれていた。



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