東方小天星〜小クロス〜
□紅き者vs破壊者
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天月「次の交差はどうしようかな〜」
再び世界の交差を実行しようとしている天月の姿はパソコンの前にあった。
天月「そう言えば・・・守君は以前、別の世界に飛ばされた事があったね・・・少し調べて見ようかな」
キーボードに手を置いた天月はパソコンの画面の検索ツールに言葉を打ち込んでいた・・・そして、暫く画面を見た後に画面から目を離した。
天月「成る程ね・・・八雲紅君か・・・守君戦って引き分けね・・・紅君・・・君に決まりだね」
次の交差の人物が決まった天月はパソコンの画面から離れる。
天月「また、別の世界を創るのも面倒だし・・・紅君の世界に直接、転送しようかな〜・・・転送するのは天六壊君・・・君に決めた!」
天月は詠唱を始める・・・そして、詠唱が終わった時に世界の交差は始まりを告げる・・・
紅「はぁ〜・・・暇だな」
幻想郷において重要な場所である博麗神社・・・その神社の外で空を眺めている彼の名は八雲紅。
蓮「マスター、空を見上げてどうしたのですか?」
紅の隣にいる少女は紅の式神である八雲蓮である。
紅「いや、暇だったから何となく空を見ていただけさ」
真「主よ・・・それなら霊夢殿と修行でもなされたらどうだ?」
紅の後ろに何時の間にか立っている男の名は八雲真。蓮と同じく紅の式神である。
紅「霊夢と修行をしようと思ったんだけど、ついさっき霊夢が里に買い物に行ったから修行が無理になってな・・・だから、暇なんだよな」
蓮「境内の掃除等は全て終わりましたから、する仕事もありませんね」
真「確かに、身の回りの事は済ませてしまったな」
紅「・・・(何をしようか考えるか)」
紅はこれから何をするかを考えようとした時だった・・・
???「はん・・・並行世界でも分かるぜぇ・・・強者の匂いがなぁ・・・」
紅・真・蓮「っ!!」
三人は反射的に身構えた・・・目の前にいる男から放たれた殺気を瞬間的に感じとって・・・
紅「・・・守?」
紅は目の前にいる少年の顔を一度、見たことがあった・・・以前、自分と戦った天六守とそっくりの顔であった。
真「主よ・・・以前の彼とは似ているが髪や服装が違うぞ」
蓮「マスター、彼は会っていきなり殺気を飛ばす人ではないと思います」
紅「二人の言う通り守と似ているけど、持っているものは全然違う見たいだな」
壊「俺の名は天六壊・・・てめぇらは守を知っているのかぁ?」
紅「あぁ・・・守とは一度、戦った事があると同時に好敵手だ」
壊「ほぉ・・・そういや守が俺と戦った時にフィンガーグローブをつけていたがぁ・・・あの時に感じた妖力と魔力・・・あれは、お前の妖と魔の力だなぁ?」
紅「俺の妖力と魔力を感じ取ったのか・・・」
壊「力を感じ取る程度、守でも出来る・・・ところで、てめぇらの名は?」
紅「俺は八雲紅だ・・・八雲家の長男だ」
真「主の式神の八雲真だ」
蓮「同じくマスターの式神の八雲蓮です」
壊「紅と真と蓮かぁ・・・さっき放った殺気に反応するあたり、幾つかの修羅場は潜っているなぁ」
紅「それで・・・何故、殺気を放った?」
壊「くききき・・・殺気を放ったなら、意味は分かるだろぉ?」
真「・・・勝負がしたいと言う事か」
壊「その通りだぁ・・・それに此処の世界に俺を連れて来た奴の目的は、おそらくは交差世界での戦いだろうしなぁ」
蓮「まさか、紫様が?」
壊「八雲紫じゃねぇよぉ・・・もっと、胡散臭い奴だぁ・・・勝負をしなければ帰れねぇからなぁ・・・とっとと、始めさせてもらうぜぇ?」
壊の手には白い輝きを放つ刀が握られる。
壊「因みに三人相手でも構わないぜぇ?・・・その方が俺としても楽しめるしよぉ」
紅「いや、俺一人で相手をさせてもらう・・・三人で戦うなんてフェアじゃないだろ?」
壊「てめぇがそう言うなら、俺は何もいわねぇよ」
紅「と言う事で・・・真と蓮には悪いけど、戦いは俺一人でする」
真「主がそう言うなら口出しは無用だな」
蓮「マスターの意見に従います」
紅の言葉に二人は同意し、紅と壊から距離を取る。
壊「随分と信用されているじゃねぇかぁ?」
紅「まぁな・・・壊、守は元気か?」
壊「守は元気だぜぇ・・・異変を解決するために大変そうに修行をしているがなぁ」
紅「ふ、そうか・・・なら、そろそろ始めようか」
壊「あぁ、始めるかぁ・・・一応、言っとくが、俺は守の闇から生まれた存在・・・奴とは見た目は似ているが、実力は同じとおもわねぇ事だぁ・・・さて、邪魔が入らねぇように結界を張っとくかぁ」
神社を囲む様に結界が張られる。
紅「・・・(守も戦いの前に結界を張っていたな)」
壊「くききき・・・リングは完成したぁ・・・かかってこい、八雲紅!!」
紅「全力で行かせてもらうよ!!」