東方小天星〜小クロス〜
□天の統括者vs境界の管理者と妖怪の長
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外の世界のマンションの一室・・・そこには、金色の髪の小さな男が椅子に腰掛けていた。
天月「う〜ん・・・誰に決めようかな?」
その男の名は天月・・・彼は、パソコンを見ながら、画面の中にある写真を覗いていた。
天月「全次元の強き者のリストも随分と増えたね〜・・・ん?・・・」
画面をスクロールしている天月は、とある一枚の写真を見て指を止めた。
天月「八雲紫の兄・・・八雲黒白とその式、八雲透華・・・」
暫く天月は黙り込み、その二人の写真をジッと見つめ・・・
天月「まさか紫君のお兄ちゃんがいるとはね。それに式のこの子はぬらりひょん・・・二人とも実力はEXレベルを超しているね・・・よし、決めた」
天月はパソコンから立ち上がり、詠唱を始める。
天月「一発目は僕が行かなきゃ無責任だよね?」
詠唱を唱え終わった時に天月の姿はなかった・・・そして、場所は変わり。
黒白「此処は何処だ?」
紫と似た男物の和服で髪が黒白のメッシュの彼の名は八雲黒白。外の世界の結界を管理しているスキマ妖怪だ。
透華「さぁ? 気付いたら此処にいたからね」
黒白に返事をした女性は紫と似た袖の無い服に純白の髪にポニーテールが特徴的な女性だった。彼女の名は八雲透華。黒白の式であり、同じく結界の管理をしている、ぬらりひょんである。
黒白「見た感じは城の中だな」
黒白達がいる場所は鎧を付けた像が何体も立ち並んでおり、赤いカーペットのひかれた、その先に玉座がある。
透華「城っていっても誰もいませんがね」
黒白「この場所自体が創られた空間かもな」
透華「それって誰かがあたし達を呼んだって事かい?」
天月「正解正解〜、大正解だよ」
黒白「誰だ?」
黒白と透華が声のした方を向くと天月がいつの間にか玉座に座っていた。
天月「僕の名は天月。君達を此処に連れて来た者さ・・・八雲黒白君、八雲透華君」
透華「あたし達の名前は知っているのかい・・・にしてもとても連れて来た奴には見えないけどね」
天月「見た目で判断はよくないよ〜」
黒白「それで?・・・何で俺達を連れて来た?」
天月「簡潔に言うと君達と戦いたくてね」
透華「あたし達と戦いたいらしいよ?・・・どうします主様?」
黒白「戦わなきゃ帰してくれねぇだろうしな・・・いいぜ、戦ってやるぜ」
天月「話がさくさく進んでよかったよ・・・始めようか・・・」
黒白「・・・!」
透華「・・・!」
天月から放たれる凄まじい覇気・・・その覇気を感じ取った二人は構える。
天月「少しは僕の力が分かったかな?・・・これでやる気を出して貰えると嬉しいけど・・・ついでに二人同時にかかって来ていいよ」
透華「主様・・・本気で暴れていいかい?」
黒白「あぁ、いいぜ・・・俺も暴れさせて貰う!!」
天月「フフ・・・バトルスタートだね」
結界の管理者と妖怪の長対天を統べる者との戦いが幕を開けた。