サプリメント


□腐れ縁
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「小物の負けっぷり!この俺様がとくと見届けてやったぞ!」





山路が出てってから、

しばらく空っぽだった控え室。







メインイベンターの鷹村さんが


見事なKO勝利を修めて戻って来た。













「ウッセー…!俺らだって必死だったんだ…!!!」







いつも通り突っ掛かりに行くから、

青木は返り討ちにあった。









「鷹村さん、おめでとうございます!」


「うむ。」






さっきまで辛気臭い顔してやがった一歩も。


鷹村さんが勝ったお蔭でいつも通りだ。



良かったのやら、悪かったのやら。



負けて悔しいと思って、
それから後輩に暗い顔させて。



先輩が勝って嬉しいと思って。



反面、それがスゲェ複雑な気持ちにさせて。




こんな時に。



やっぱ俺は


中途半端だなって、


思い知らされる。




口の中だけで、


そんなことに対して


悪態をついた。














「木村、貴様…今俺様の悪口を言ったな?」



…で、なんでそこでアンタが出てくんだ。



「言ってませんよ。ちょっと自分に悪態ついただけですよ。」




悔しかったんでね、と


付け加えてみたり。





…理不尽大魔王っつっても、

一応、俺らのこと、

考えてくれてるんだろうな。


鷹村さんとしたことが、

ちったぁ真面目な顔してら。

























「あっ、」







っと、

そんな時に。

気が付いたように板垣が声を上げた。



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