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□雑記ログ
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【ハルジオンとラベンダーさん】
まだ夢心地なのだと、そう思う。
こんな所で寝ていたから見つけられたのだろうと、隣に座っている彼女はただ優しく歌っていて、僕が起きたことには気がついていなかった。
聞き覚えのない歌だったがきっと子守唄だろうと。違うかな、とも思ったが心地よいその歌を聴けるならどうでもよかった。
本当に、ただその声が聞きたかっただけ、それだけなのだ。
時折、此方の顔を覗き込む様子を感じるが、もうしばらく眠ったフリをしていても罰は当たらないだろう。
歌が止んだら腕でも引っ張って見ようかと目論んでみたりもした。
さすがにそれは許してくれなかったのか、結果彼女に頬を抓られることになる。
(君の歌を 聞かせて)