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□雑記ログ
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【紫陽花と薔薇】



「ローズくんはすごいの?」

「すごいなんてもんじゃないさ。私の美しさは花の中でも最上級、その美しさは人間たちにとってこの世の神が授けた宝といっても過言ではないよ」

「そっか。じゃあ今は幸せ?」

「あぁ、幸福だね。芸術的価値のある私がこれ以上何かを求めるなんて罪だね」

「じゃあどうして…」

 寂しげな紫陽花の言葉を、私は最後まで聞くことはできなかった。



(本当はわかってるんだ)
(自分が独りなことくらい)




        
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