企画いら
□梓
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「朝よー」
「はあ〜ぃ…」
「お母さんオハヨ…」
「ふわあ〜ッ」
「梓ーおっきな欠伸してないで夕菜、起こしてきてよー」
「はー?」
つーか梓ヤメロと続け、花井はまた二階に上っていく。
(何で俺が…)
遥や明日香もいんだろ、なんて思いながら…これから起きるであろう出来事を予想しながら溜息をつく。
そう。俺の姉、夕菜はとっても寝ゾウが悪い。でも皆ソレを知らない。まあ俺しか起こしてないから。悲しいが俺しか知り得ないコト。
一応ノックして、入る。もう起きてて着替え中だったらやべーし。…まァそんなケース過去に一度もなかったワケだが。
トン トン
ガチャ
「夕菜−…起きてっかー」
「かーーー…」
やっぱり。ベッドから落ちてて髪もヒドくておまけにパジャマもはだけてて…
って!俺ドコ見てんだ!!〜〜ッ早く起こさねえと…
「おーい!夕菜!!起きろ―!!」
「んにゃあ…」
「にゃーじゃねーよ!学校あんだろ?!」
「んん…」
「ったく早く…『うっせーな』
「………ゲッ」
花井の顔に縦線が入る。夕菜の覚醒モードが始まったのだ。
床からのっそり起き上がる、夕菜。
「…っはー、…ん?あたし何で床で寝てんの?あー、梓わかったぁ、昨日ねーちゃん襲った?」
「襲う訳ねーだろ。つーか早く仕度しろよ、母さん待ってんぞ」
「あァ?母さん?あー母さんね、ハイハイ
梓さあ、アンタいつまでここにいんのさ。早く帰れーー」
「言われなくても帰るよ」
ハアーと呆れ気味に部屋を出る花井。どうやら夕菜のこの対応には慣れているらしい。
「つーか梓あ アンタさ、ナニねーちゃんの事夕菜って。いっつも呼び捨て呼び捨て。あたし年上なんだけど」
「あ〜っ… はいはいわあったよ、んじゃ早くしろな」
バタン
「〜〜〜ったくよォ…梓はさぁ…もっとこう気遣いってェのが…『いーから早くしろお!u 』
「へいへい」
頭を掻きながら、のっそり立ち上がりパジャマに手をかける。
「ぅあっ!!!」
「何!どした!?」(ドア越し
「梓あ!ココ痕ついてる!やっぱ昨日襲ったなテメエ!」
「知るかぁァアァ!!!!」
寝起きはキケンです
(…あ)
(どしたよ)
(蚊に刺されだった)
……………………………
きっと大学生ぐらいでお酒が欲しいお年頃…
2010 9 28 黒木