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□狂ったひと
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ここはどこだなんて考えたくなかった

真っ暗だけど、確実にどこかの地下。
血の匂いや尿の匂いが充満しているから拷問室ということなのかな。


冷静なのはきっと、僕が殺したはずのレオ君が生きていたからだ。
好きで、好きで…敵と分かっていても止められずにいたこの気持ちが彼を呼んだ。

「白蘭さん」

不意に後ろから名前を呼ばれて振り向けば暗いなかに真っ黒い影。
僕はしっている。
この影が、誰なのかを。

「白蘭さん、起きてたらへんじをして下さい。」

僕はしっている。
この声が、誰なのかを。

「…起きてたら返事をして下さいといったでしょう?」

ライトを当てられれば眩しさに目を細めた。
その瞬間、


ガッ…!


僕は蹴られた。
痛みが傷みに変わって、涙が出る。

「返事をしろ。」
冷たい声は間違いなく僕の好きなレオ君で。

すごく、びっくりした







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