光ヶ丘鉄道の一日(小説版)

□光ヶ丘鉄道の一日(小説版)前編
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元:ひばりヶ丘鉄道の一日(改定前)1話『舞い降りた雷鳥と星の姫』

(私と白雪Pさんは、サンダーバードに乗って、相互直通運転する予定の、ひばりヶ丘鉄道へと向かった。架空世界連絡線に入って、どれくらい経っただろう。ようやくトンネルの出口が見えてきた。きっと、目的地に着いたのだろう。)
 きららPは681系を運転し、初めて架空連絡世界線を走っていた。あおぞら銀河鉄道から光ヶ丘鉄道線へ来た時はまだ、その鉄道…ひばりヶ丘鉄道の存在を知らなかったが、あおぞら銀河鉄道と直通する線路を建設する計画をしていた最中、その途中に、この鉄道の存在を知った。そこで連絡線をひばりヶ丘鉄道との間に建設し、あおぞら銀河鉄道との3社合同で鉄路をつなげる計画となった。今回は、その連絡線が完成した事から、ひばりヶ丘鉄道を訪ねてみる事にしたのだ。
「到着したようですね。架空世界連絡線を通ってきたけど、本当に時間かかったわね…」
「お疲れ様、サンダーバード。ここが、ひばりヶ丘鉄道のようね」
 見知らぬ鉄道の、見知らぬ駅に到着した。駅名板を確認すると、確かに"ひばりヶ丘鉄道 緑川駅"であることが分かった。
「ここが、ひばりヶ丘鉄道…。架空世界連絡線の途中に、この鉄道線があるなんてね…」
 初めて訪れるこの鉄道に、きららPは興味津々であった。

「はじめまして。私は、この鉄道の運行管理者、赤松小雪と申します。赤雪と呼んでいただいて結構よ」
 そのうちに駅の中から1人の人物が現れ、きららPらに挨拶をした。そのうちに乗務員室から白雪Pも降りて来て、互いに挨拶を交わす。
「私こそ初めまして。光ヶ丘鉄道の乗務員、水ノ川きららと申します。隣にいるのは、681系サンダーバードです」
「はじめまして。681系サンダーバードです。宜しくお願いします」
「はじめまして。光ヶ丘鉄道の運行管理者、白雪ゆかりよ。このたびは、直通列車の計画に賛同していただいて、ありがとうございます」
 まず手始めに、ひばりヶ丘鉄道との直通特急を走らせる計画を白雪Pは練っていた。赤雪Pには大雑把に説明をし、賛同の声を貰っていた。
「こちらこそ、このような鉄道線に興味を持っていただいて、有難うございます。お互いに小さな鉄道同士ですから、互いに発展できるように、頑張りましょうね」
 赤雪Pは丁重に挨拶した。そんな中、きららPと681系は、どことなく故郷の鉄道に似た感覚を覚えた。
「なんとなく、雰囲気が似てますね。あおぞら銀河鉄道に…」
「えっ?どことなく、同じような感じもするわね…」
 その疑問に、赤雪Pは驚きの答えを出した。
「この鉄道の親会社ですし、直通運転してますから、雰囲気が似ているとしても、不思議ではありません。私の友達も、今はそこにいますから」
「えっ?友だち??」
「いずれわかりますよ。まずは一通り、この鉄道線を案内するわね。」
 きららPと681系は納得した。この鉄道は、小さいながらも"あおぞら銀河鉄道"の雰囲気と似ていたのだ。
「はい。私たちこそ、よろしくお願いします」
 一人取り残された白雪Pだったが、赤雪Pが察して話を切り替えてくれた。この681系はまだ、ひばりヶ丘鉄道での運転はまだできないとの事で、まずは車両区に入庫することになった。
(胸のクローバーマークに、見覚えがある。えっと、誰だったかな…)
 話の最中、きららPは赤雪Pの服に、見覚えのあるクローバーマークを見つけた。前にどこで見たのだろうか、彼女は何とか思い出そうとした。
「どうしたの?きららさん…」
「どうしたんですか?」
「いや、ちょっと考え事をね…」
 そのうちに、白雪Pと681系に話しかけられ、きららPははっとした。眼前で白雪Pと赤雪Pが首を傾げていたからだった。
(なぜなのか、赤雪さんに親近感を感じる。今まで、会ったことないはずなのに…)
 きららPはずっと、クローバーマークの事が気になって仕方なかった。

「同じ乗り入れ車両ですし、この車両で行きましょうか」
 光ヶ丘鉄道681系を入庫後、赤雪Pは隣の線に止められていた681系スノーラビットを指した。
「えっ?同型車両あるんですか…」
「借りものなんですけどね」
「借りもの?」
「直通特急の運転を開始する前に、乗り慣れてほしいと貸していただいたんです」
「こんにちは。あおぞら銀河鉄道所属、今はひばりヶ丘鉄道へ貸出中、681系スノーラビットです」
「私は、光ヶ丘鉄道所属の、681系サンダーバードです。元々は、あおぞら銀河鉄道に所属していました」
「あら?お仲間さんだったのね」
 知らずのうちに、681系は嘗ての同僚同士で意気投合していた。
「あおぞら銀河鉄道、そんなに余裕あるの?」
「あら?あなた、あおぞら銀河鉄道を知ってますね」
「今の鉄道に来る前は、あおぞら銀河鉄道の運転士でしたし、私たちが乗ってきた車両も、元あおぞら銀河鉄道車両ですから…」
 きららPは自らと681系の出自を話した。
「縁の深い鉄道線ね…」
「ダイヤがありますから、そろそろ出発しますよ」
 赤雪Pは納得した表情をすると、すぐさま681系スノーラビットに乗るよう促した。
(確かに乗ってみると、私が乗務したことのある車両。まさか、それを別の鉄道線で、相棒のサンダーバード以外で乗るとは…思いもしなかった)
 681系スノーラビットでひばりヶ丘鉄道線内を案内してもらっている最中、きららPは嘗て、その車両に乗務した経験があった事を思い出していた。まさか、あおぞら銀河鉄道以外の路線で、かつて乗務した車両に乗るとは、全然思ってもいなかった。

「どうでしたか?」
 視察が終了し、車両区まで戻ってきた後、赤雪PはきららPと白雪Pに感想を聞いた。やがて2人は目のあたりにした事に驚いたと話した。
「いやいや、うちの鉄道より、近代化してるじゃないですか…」
「光ヶ丘鉄道と比べたら、まだ街に出てきた感じがしますよ…」
 赤雪Pは満更でもないという感じで、その理由を話した。
「架空世界連絡線の事もあるので、必然的に電車になるんですよ」
「そういうものですか…」
「架空世界連絡線のほとんどは、長いトンネルですから」
「確かに、中間の地点にあるなら、尚更ですね」
 白雪Pはどちらかと言えば、自身が知っている"ひばりヶ丘鉄道"と全然違っていたことに驚いたようだった。
「この鉄道を知らなかったのは、私が遠回りの連絡線を通って、光ヶ丘鉄道に行ったからか…」
「私たちは遠回りしたのね…」
 なぜこの連絡線上にある鉄道…ひばりヶ丘鉄道を知らなかったのか、きららPと光ヶ丘鉄道681系は首を傾げた。
「ああ…この近場の連絡線、出来たの最近だから。知らなかったのも無理ないわ」
 それを聞いていた681系スノーラビットは、率直に答えを述べた。
「なるほど、私たちが移った時には、この連絡線はなかったのね…」
「まぁとにかく、連絡線でつながっている、小さな鉄道同士、互いに発展していけるように、頑張っていきましょう。」
 赤雪Pは互いに頑張ろうと声を上げた。
「そうですね」
「私たちも頑張りましょう」
 きららPと白雪Pは、その声に答えた。
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