詩とか…
□-心と心の譲り合い-
1ページ/1ページ
-心と心の譲り合い-
発着場から乗るバスは、ほぼ必ず席に座れる。
終点まで乗るんだから、出来るだけ座って行きたい。
ふと気づくと、途中のバス停からお年寄りの方が乗っていた。
…どこのバス停まで乗るのだろうか。
そのお年寄りは、手すりに捕まっている。
…やっぱり、立っているのはつらそうだ。
その時、自分が思ってもいなかった行動に出ていた。
自分が席から立つと、そのお年寄りを座らせたことだった。
代わりに、自分がつり革につかまって立たなければいけなくなった。
そのお年寄りが、席を譲った時と、バスを降りる時に
『ありがとう』という言葉をかけてくれた。
別にそんなことしていない…御礼されることなんてしていない。
…でも、その『ありがとう』は、嬉しかった。
人と人との助け合いは、そんなちょっとした事でも出来るのか。
心というのは、とても暖かいものだと、初めて気が付いた。