ひばりヶ丘鉄道の一日(小説版)

□プロローグ『この空の向こうには』
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6(Last),この空の向こうには

「まだ2ヶ月くらいしか経ってないけどね。」
 手紙に目を通しながら、美住Pはあの日までのことを思い出していた。
「それでも、何と言うか…長い年月が経った気がしますけどね。」
 371系も感慨深そうにしている。
「この空の向こうには…ひばりヶ丘鉄道があって、きららさんと681系さんが活躍しているんでしょうね。」
 遠い場所ではあるけど、同じ空の下で、きっと夢をかなえるために頑張っているきららPと、一緒に移っていった681系が見知らぬ鉄道で頑張っている姿を思い浮かべた。
「そうね。まぁ、その鉄道から乗務員が、研修を兼ねて視察に来るとは、思わなかったけどね…。」
 その手紙が届いてからしばらくして、ひばりヶ丘鉄道の責任者という人物から電話が来ていた。その電話の内容が、研修と兼ねて、視察したいという申し出であった。その電話では彼女と話すことはなかったが、いつか訪ねたいと返事を貰っていた。いつかは再会できることを期待しながら、美住Pはそっと手紙を封筒にしまうのであった。END
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