【小説】
□AWARE
1ページ/6ページ
SidE:土方
…ちょっと聞いてくれねーか。
うちの総悟ってよぉ…
すっげー低血圧なんだよな。
…毎朝の顔色もすっげーわりぃんだ。
…無理に起こそうものなら、泣きながらぐずるし、
そりゃあもう、食った朝飯、吐いちまうほどなのよ…
…でよぉ
…うん……まぁ、その辺しかたねぇからな…
…俺だって別にそこまで鬼じゃねぇさ
特別に、それが治まる時間まで、朝は、
奴を寝かしといてやることにしたわけよ……
……俺って優しいと思いません?
…だがな…?
警察が低血圧ごときで仕事まで休むわけにはいかねぇだろ?
……しかも今日は大事な仕事が入ってるわけっすよ。
わかってもらえます?
あ〜…やっぱり、わかってもらえますよね?
…うちの総悟くんも、きっと分かってくれますよネおじさん?(´^`)
てことで…
…今日は心を鬼にして…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『そ………そうごくん?』
…俺は総悟の部屋に入り、恐る恐る布団に手を掛けた。
『…んぅ〜…んやーやぁッ』
案の定……
…総悟は、ぐずりだした。
『…起きれるか?』
『ぃやぁ……やだッ無理ィ…まだ寝かせてよぅ……』
と、再び布団に潜り込もうとする総悟…
俺は、慌てて無理矢理引きずりだす。
『…ι……ぉーぃ…』
『…………………………』
だめだこりゃ……………
…俺は…少々総悟を甘やかしすぎたのかもしれない。
そう考え、ため息をついた瞬間だった。
『……か…た…さぁん……』
『……ん?どした?』
…半ば諦めはじめた俺は、
弱々しい総悟のことばを聞き取るため、
耳を近付けた。
『……行く…か…ぁ…だっこ…』
…おぉ!!…
【行く】っつった!!
進歩か!?俺の教育は間違ってなかった!!
…ん?
あと何か言ってなかったか?
…ん?
…だっこって言ってませんでしたか?
『…総悟…おまッ…だっこ…って!?』
『だっこぉ………………』
【こいつキャラ違いすぎだろーーー!!!】
.