The Union 忍

□橋の下で
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桜「うっかりでも、私のこと傷つけたら、
サスケくん、自害してね?」




サクラが覚悟を決めてサスケを自らの手で処分しようとするシーンの舞台裏では、

ちょっとした女帝様が誕生していた。




サ「自害…は、ちょっと…キツイ…かな?」



ナルトが遅れて来る前のすこしだけヒヤヒヤするシーン。


そこの立ち回りなどを確認していた時に、
サクラに「自害しろ」と言われ、苦笑しながら答えたサスケ。



桜「は?何がキツイの?男でしょサスケくん。
切腹くらい楽勝なんじゃなーい?」

サ「お、男だけど…切腹をするような武士的男子ではないな…。」

桜「あらそう?
じゃあ男じゃないってことね。」

サ「え?ん?
サクラの男に対する感覚ってどんな…?」

桜「知らないわよ。
ナルトに聞けば?」

サ「えー…。」

桜「とにかくほら、立ち位置確認するわよ?」

サ「お、おおう…。」



サクラに促されるまま、
台本にある通り彼女に背を向けるサスケ。



桜「えーっと、
あたしがサスケくんの背中スレスレんとこでクナイ止めて、」


しゃべりながら、それと同じ動きをするサクラ。


桜「で、はい、サスケくん、ばっとこっち向いて。」

サ「ばっ(後ろを向く)」

桜「効果音はつけなくていい。」

サ「はい…。」

桜「それから?(台本を見)えーっと、サスケくんが私の首を右手でつかむっと…。」

サ「え、やんのか?
俺さすがに切腹はしたくない。」

桜「あー、やるのは本番の時でいいわ?
今は首締めてるっぽくして。」

サ「し…締めてるっぽく…?」

桜「そう。」

サ「ど…どうやって…」

桜「だから、私の首つかんで持ち上げるっていうハードなことは本番でやればいいから、
今は首の前に手ぇ添えるだけとか、そんな感じにしてよ。」

サ「ああ…うん。
じゃあ、振り向くところから流してやるからな?」

桜「どうぞ。」



プチ女帝の了承を得た後、
再び、先ほどと同じ動きを今度は本番さながらのハイスピードでやり出すサスケ。



サ「(バッと振り返り、サクラの首に手を伸ばす)…あッ」

桜「ギャッ…痛ッ」



しかし、残念なことにサスケが勢いよく伸ばした右腕は、
サクラの首の前から反れ、彼女の顔の真横を通っていく。



その時にうっかり、女帝の頬を(すこしだけだが)引っかいてしまった。



サ「うわーッごめんッマジごめん!!」

桜「いったーいッ
ちょっとサスケくん、ちゃんと爪切ってるの!?本当に痛いんだけどッ」

サ「爪は…切ってくるの忘れました…すみません…。」

桜「もう、しっかりしてよ!!」

サ「ホントごめんなさい!!
今切ってくるから爪!!」

桜「別にいい!!」

サ「え、でもよ、また引っかいちゃうかも…」

桜「サスケくんには…爪なんかよりも、切るべきところがあるでしょ…?(笑顔、そして持っていたクナイを彼に渡す)」

サ「…。」

桜「さっき言ったばっかだよね。
『うっかりでも私のこと傷つけたら、自害してもらう』って…w」

サ「…そ…そうだなーwそんなこと言ってたなお前w」

桜「(にっこり)じゃ、やって?」

サ「…はい。」



サスケは恐る恐る自らの腹に渡されたクナイの刃先を向けるが、
基本、長寿希望の彼なので、なかなか腹を切ることができず。



そんな中、傷を負った頬を見てもらおうと
遠くでスタンバイしていたカカシを呼ぶサクラ。



「そんなに痛いの?」とめんどくさそうに立ち上がったカカシだが、
彼女に早く早くと急かされるのでしぶしぶ走り出す。



カ「まぁ、一応サクラは女の子だし…顔にミミズ腫れができちゃってもかわいそうだけど…
(と、突然、自害しようと構えているサスケに気づく)え、ちょ、サスケ!?アイツ何やって…」

サ「兄さん…父さん…母さん…俺…俺は、これから生きていくことを禁止されてしまいましたッ
棺には、エロ本をたくさん入れといて下さい…(目をつぶり、クナイをゆっくりと上げる)」

カ「よっ…(猛ダッシュ)よせ!!サスケェェ!!!」



共演者の自殺を目の当たりにしたくなかったカカシが、
サスケを止めようと大声で叫んだ。



…とたんに、どこからか飛んでくる金髪の人影。



桜「!?」



人影はサクラを姫様だっこして、サスケから一旦遠ざかると、
そのまま後ろを振り返る。



サ「…ナルト。」

ナ「…サスケ、ってお前何してんの!?」

サ「えっとー…」

桜「ナルト、アンタ何出てきてんのよ。」

ナ「え!?だって今立ち位置の確認作業してたんじゃねーの!?
俺はカカシ先生のよせ、サスケのセリフが聞こえてきたから出てきただけなんだけど…。
つーかサスケ!!何を思い悩んでるのか知らねーけど、死んじゃだめだってばよ!!
レギュラーなんだしお前!!」

サ「…お…おう!!(どこか安心した表情)」

カ「…俺以上にいいタイミングだよ、ナルト。」

ナ「え?そう?」







‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

オチを本編のカカシ先生の台詞引用してみましたが、
なんか失敗しました。

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