The Union 忍

□孫
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本編ではいいように使われているサスケ君だが、

その美しい容姿も相まって、

舞台裏ではやたらオヤジどもにちやほやされていた。



ダ「トマト買ってあげるよ。」

サ「志村さん…顔近いです。」

ダ「志村さんなんて改まらないで、本編みたくダンゾウって呼び捨てにしてよ。」

サ「遠慮しときます。」

ダ「その丁寧語もストッピーングw」

サ「ウザいです。かなり。」


16才、まだぴちぴちな男子をトマトで誘うヨボヨボな男。


マ「おい、サスケ。」


そんなところにまた1人、
仮面の男がやってきた。


マ「ほーら、
今朝セブンイレブンで買ったばかりのおかかのおにぎりだよー。
そんな腕中写輪眼だらけのキモ男は置いといて、
こっちに来い。」


仮面男は、おかかでサスケをつるつもりだ。


サ(マダラ一瞥後、何も言わずに台本に視線を戻す)

マ「は!?無視!?」

ダ「プッ
そんなお面なんか着けてるからだよ。」

マ「うるさい、これは俺のアイデンティティだ。
包帯ヤローは口を閉じていろ。」

ダ「この包帯こそが、ワシのアイデンティティだ。」

マ「知るかキモ男。」

ダ「なんだと、やるのか仮面ヤロウ!!」

サ「なーもー静かにしろよ。
台本覚えてんだよ俺は。
集中してーんだよ。
話しかけてくんじゃねーよ。」

ダ「あ、ごめんね〜?」

マ「なんだその謝り方。
超キモイ。」

ダ「黙れい!!」

マ「つーかサスケ、今頃台本覚えてるのか?遅くない?」

サ「話しかけるな。」

マ「フツーそういったやつは前日の夜にすべて覚えてくるもんだろ。」

サ「話しかけるな。2回目。」

マ「俺は全部覚えて来てるぞ?とっくに。
お前はレギュラーなんだから頑張れよ。」

サ「話しかけるな。3回目。」

ダ「おっ!!
仏の顔も3度までってことわざを知っているか…?
うん、もうサスケはキレてもいい時だな。
さぁ、ぶん殴ってやれ!!あの仮面を!!」

サ「は?めんどくさ。
お前がやれよ。」

ダ「えー…。」

マ「ハハハッ
のってもらえなくて残念だったな。」

ダ「チィ…クソーッ」

マ「お、そうだサスケ。
俺がセリフ合わせをしてやるよ。
はら、台本貸せ?」

サ「俺に構うな。
セリフ合わせなら一人でやってろ。」

マ「それはさすがに悲しいものがある。
俺はお前と戯れたいだけなんだ。頼む、構ってくれ。」

サ「志村さん、構ってやってくれ。」

ダ「ちょ、オーダーする人間違ってるだろ。
なんでワシが。」

サ「いーから。
いちいち反抗すんなよ。」

ダ「なんか帝王キャラなんだけど彼…。」

マ「そこがまたいいんじゃないか。
もっと俺に命令して下さいって感じだ。」

ダ「M…?」

サ「命令してほしいんならしてやるよ。」

マ「お手柔らかに頼みます。」

サ「(窓の方を指さして)そっこー、飛びおり自殺しろ。」

マ「お手柔らかにっつったよな!?」

ダ「ブワハハハッ
みじめだなァ仮面ヤロウ!!」

マ「キモ男…
そー笑っていられるのも今のうちだぞ…?」

サ「あ、付け加え。
マダラ、志村さんを抱きかかえたまま、そこの窓から飛び降りろ。」

ダ「仮面と心中させるつもりか!!」

マ「愛し合ってもいないのに嫌だなそれは…。」

サ「これは命令だ。
いいから志村さん抱っこして散れよ。」

マ「それはちょっと…。
せめて別々に死なせてくれ。」

サ「あーもーそれでいいから、早めに死んでくれ。」

ダ「あの…サスケ?
どうしてそんなにおじさん達を袖にするんだ?
もうちょっと、優しくしてほしーな。」

サ「じゃあなんで、執拗に俺に構ってくんだよ。
超ウザいんだけど。」

ダ「えっと、それはな…君くらいの若者を孫と錯覚してしまうからかもしれん。」

サ「は?孫?きもち悪ッ」

ダ「なっ…そんなこと言うな!!傷つくだろう!!」

マ「ダンゾウ、お前には子供がいないからな。
子供がいないとなると当然、孫もいないわけだ。」

ダ「そう。
だから、君くらいの年頃の子を孫みたく思ってしまうのは自然現象!!
お願いです!!ワシが殉職するまで孫でいて下さい!!(サスケに抱きつく)」

サ「ギャーッ
くっつくな!!臭い!!」

ダ「え!?臭い!?」


と、そこに、何者かの足蹴りが志村さんに飛んでくる。


イ「俺の弟に何抱きついてんですかコラァァァ!!!」



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