Akastuki

□サソリ座の女。27
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GAP3


イ「俺は、鬼鮫や店長みたいな30代のおっさんたちが理解できないんだ…。」

蠍「大丈夫だ。お前も10年後にこうなる。」

鬼「…なぜ理解できないのですか?」

イ「…だって、俺のような若人たちは皆、テレビでバラエティーを見たいのに、
あなたたちのような人ときたら…!!」

蠍「…でもよ、人間、この年になると世間の動きをつかむためにニュースも大切…」

イ「俺たちは、おもしろいバラエティーをポテチでも頬張りながら楽しみたいのに、
テレビをつけたら突然後ろからトランプやろう…って!!ありえないでしょう!!理解に苦しむわけですよ!!」

蠍「…ん?」

鬼「…ごめんなさいイタチさん。一体いつの話をしてるんですか?」

イ「ずいぶん前に行った、“暁殉職しちゃった合宿”での話だ。」

蠍「あー、行ったな確か。
…でもあれはだな、みんなの団結力をさらに高めようと思って俺らで用意しておいたレクリエーションで…」

イ「レクリエーションするにも時と場所、そして何より若人たちの空気を読んで下さい!!」

鬼「…しかしイタチさん、
ただ茫然とテレビを見ているより、みんなでトランプをやったほうが全然楽しいと思いますよ?現にそうだったじゃありませんか。」

イ「う…また30代のサメは何を…。アレのどこが楽しかったと言うんだ…。
団結力高めるどころか、みんなゲームごときにムダに本気出して、わりと喧嘩気味になってたじゃないか…!!俺は全然楽しくなかったぞ!?」

蠍「うーんまぁ…言われてみりゃそうだったかもな…。」

鬼「年を重ねるごとに、人は欲深くなるんですよ。」

イ「うう…年なんてとりたくない…!!」






特に大富豪をやっていたときの小南が怖かったらしい。




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