Akastuki

□サソリ座の女。summer
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『出番』



ネ「出番が…欲しいんだ。」



猛暑が続く関東では、

ついに7月に入った。



蠍「は?何お前。」



日本国民各々、
今夏は15%節電がノルマと言うことで、
ここのBARサソリ座の女でも、エアコンは着けずに扇風機だけでこの夏を乗り切ろうとしている。


そんな店の長が、出番に対して嘆くもの珍しいゲストに
威嚇気味に返事をした。



ネ「何って、
言葉通り、俺の出番が最近、激減してるんだ。」

蠍「へー。で?」

ネ「で?って…ど、同情なんかを、もらえたらなと…」

蠍「ふざけるな。誰が同情なんてできるかよ。
まぁ、出番欲しいのは俺も一緒だ。でもな、お前は、活動班総出でおまけアニメ的なところで『出番くれー!!』って叫べてるじゃねーか。
もう殉職したためにそれすらやらせてもらえぬこの苦々しさ…
分かるか?お前に。」

イ「分かります!!激しく分かります!!もう同盟組みたいぐらいです!!」

蠍「あんたに言ってねーよ。
俺はこのロン毛の若者に言ってんだ。」

イ「俺もロン毛の若者ですよ!?(自らのサラサラヘアーを見せつける)」

サ「(ナイフを手に)暑苦しい、切っていいか?」

イ「やめろー!!」

デ「旦那ー、一応、オイラもロン毛の若者だぜ?うん。」

蠍「おめーのヘアスタイルはいつ見てもムサ苦しいよな。」

デ「何だと失敬なッ」

蠍「あーもー、てゆーか何だよッ
この店内のロン毛の比率は!!多すぎだろ!!6人中3人がロン毛ってウザすぎだろ!!」

イ「俺はいいんです!!アジアンビューティーですから!!」

ネ「俺も、大和撫子風ヘアだ!!」


何故か黒髪ロン毛2名、軽くハイタッチ。


蠍「おい、何くだらねぇことで意気投合しちゃってんだよ。
意味わかんねーよお前ら。
てかもう…撫子お前帰れよ、来店早々出番がどーのぼやきやがってよォ。
不快だまったく。」

ナ「ちょちょちょ…店長、さすがにそれはなくね?
帰れっつって外でたらめっちゃ暑いし、熱中症になるよ。
それに、ネジは今日誕生日なんだ。今日の主役なんだ。
大事にしてやってくれってばよ。」

ネ「主役…(嬉しそう)」

蠍「はー?知らねー。殉職してねぇ奴の誕生日とかマジどーでもいー。
…とか言ってちゃっかりケーキ用意してる俺ってかなーり偉くね?」


言って店長、ネジの前にお手製のホールケーキを置く。


サ「うわ出た!!呪いのケーキw」

蠍「何が呪いだ!!変なあだ名つけるな!!」

ナ「また何か変なもん入れてんだろ。
わかるぜ?俺には。」

蠍「だから入れてねーし!!」

ネ「…変なもの?え、このケーキはロシアンルーレット的なハラハラドキドキ感を味わいながら食すものなのか…?」

ナ「ん?違う。
もはや食べれるところすらない、観賞用ケーキだ。」

蠍「ちょ!!ちゃんと食ってやってくれよ!!
こんな夏場、ほっといたら腐っちまう!!」

ナ「だって毒素とか入ってたら嫌じゃん!!食いたくねーよ!!」

蠍「だから何も入ってねぇっつのォォ!!
入ってんのはサービスで分厚くスライスした苺だけだっつのォォ!!」

サ「じゃあ、毒味でもしてみようか。(フォークを取る)」

ナ「サ、サスケやめとけよ…死ぬってマジで。」

サ「(一口サイズよりやや大きなかけらを取って)はい、兄さん、あーんw」

イ「あーんw」


弟の珍しい行動に、ニヤニヤしながら、生クリームを口の周りに残しつつ、ケーキを頬張るイタチ。


蠍「別に、変なもん入ってねーから、面白いことは何も起きねーぞ?
…どうイタチ?うまい?」

イ「はいw美味ですw…(が、突如顔をしかめて)う…。」

蠍「…う?」

イ「…あ、あのっ…ちょっとトイレ失礼します!!」


幸せそうな表情から一変、

切羽詰まった顔でトイレへと走っていくイタチ。


蠍「…あれれー!?
俺マジ何も入れてねーのに!!何故!!何故ー!?」

サ「ギャハハハッ!!ヤッべw超ウケるーw(腹を抱えて大爆笑)」

ナ「おい!!店長!!
面白い事フツーに起きてるじゃねーか!!
どーゆーことだコラァァ!!」

蠍「言いながら九尾!!若干ニヤけてるぞ!?
てか、マジで、俺は何も入れてないんだ!!ホントに今回は、真面目に客に振舞おうと思って、俺のS心を頑張って抑えて作ったものなんだ!!
だから力作だったのにー!!
イタチが腹壊したの、俺もすごく疑問だよ!!
…あ、まさか…(バッとデイダラの方を向く)出番欲しさに毒盛っただろお前!!」

デ「何でオイラに責任転嫁するんだよ!!
しかも出番欲しいからとか、それらしい理由こじつけやがって…!!
サイテーだ旦那!!」

蠍「知るかァァ!!俺の頑張りを返せェェ!!
俺の汗水を返せェェ!!」

デ「ああクソが!!返してやる!!(言ってコップに入っていた水を店長に吹っ掛ける)
ほらよ!!ただの水だ!!」

蠍「(デイダラの胸倉をつかみ)ただの水じゃ困るんだよ!!汗が足りねえ汗が!!」

ナ「え、キレるとこそこ…?」


本日の主役と、16才2名を残してギャーギャー言い争いを繰り広げる芸術コンビ。



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