Akastuki

□サソリ座の女。24
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『サスケの没落』




サ「はーあ…。」



5月12日のアニメOA以降、
BARサソリ座の女には日々落ち込みの度合いが激しくなっている1人の男子がいた。



蠍「あのよ…。
俺の店ん中で、深〜いため息つかないでくれるか?
気分悪くなる。」

サ「…ごめんなさい。」

蠍「…やけに素直なのも気持ち悪いんだけど…。」

デ「一体何があった?イタチの旦那の弟くんよ。うん。」

サ「いや…何も。
お前らには関係ないことだし、気にすることねーよ。」

蠍「そうやって1人で抱え込むな。他人に愚痴ることも大切なんだぞ?
なんならバーテンダーであるこの俺が、愚痴を受け止めてやる。一口1000円くらいで。」

イ「そこお金とっちゃう感じなんですか…?」

蠍「イタチは黙ってろ。
さ、若僧、1000円よこせ。」

イ「あの、若干カツアゲムードになってるんですが。
やめてくれません?人の大事な弟に。」

蠍「じゃあお前は何か知ってんのかよ。コイツの内部事情。」

イ「知りませんよ。
俺だって『どうしたんだい?』って爽やかに質問してるのに全然口を開いてくれなくて…。」

デ「爽やかに質問する意味はあったのか…?」

蠍「おい九尾。
主役様々のお前なら何か知ってんじゃねーの?イタチ弟のこのテンションの低さの理由。」

ナ「うーん…俺も詳しくは話してもらえなかったんだけど…
確か、サスケのファンクラブが廃れつつあるんだよな?」

サ「…うん。」

蠍「ファンクラブが廃れる…?」

ナ「ファンクラブの会員数が5月の12日から減りまくってるらしいんだってばよ。
なんだっけ…?既に半分くらいになっちまったんだっけ?」

サ「…うん。(泣)」

蠍「半分ッ(笑)」

ナ「店長そこ嬉しがるところじゃねーだろ。
史上最大のナルシストのサスケにとっちゃ、耐え難い事なんだから。
な?サスケ?」

サ「…うんッ(号泣。そのままカウンターに突っ伏す)」

イ「サッサスケェェ!!
そんな大事なこと、何で兄さんに言ってくれなかったんだァァ!!(もらい泣き)」

蠍「何アンタまで号泣してんだよ。」

デ「つーか、何故そこまで人気が下がった?
この前まで俺が一番人気者だとかほざいてたのによ。」

サ「うう…たぶんそれは…
あのシーンが原因だと思う…。」

蠍「あのシーン…?」


と、そこに2人の女性客が来店。

桃色の毛がかわいらしいサクラと、メガネが異常に顔に合う香燐であった。


2人とも、渋谷の109帰りと言うことで、
やけにオシャレをしている。


サ「うわー出たッ」

蠍「おーw願ってもないスペシャルゲストw」

ナ「サクラちゃん超カワウィー!!」

桜「何か軽いわよアンタ。」

蠍「で、もう一人の方は…香燐ちゃんだっけ?
俺の店は来るの初めてかな?」

香「ちゃん付けやめろよ。気色悪い。」

蠍「ちょっ…オジサン傷つくからよせよその言い方…。」

ナ「なーなー、サクラちゃんたちって仲良いの?
なんか俺的には2人はライバルって感じだったんだけど。」

デ「あー、サスケを取り合う的な?」

サ(女子2人から顔を背ける)

桜「サスケくんを取り合うライバル…?
フフ、何言ってんのよ。私達、超仲良しなんだから。ねー?w」

香「おう!!ニコイチって奴だな。」

ナ「ふーん。意外。」

イ「いつからそんなニコイチになったんだ…?
共演もろくにしたことなかっただろう2人は。」

桜「うーん、共演はそんなにしたことないけど…仲良くなったきっかけはやっぱりあのシーンかな?」

香「そうだな。」

サ「…。」

蠍「サスケもさっき同じこと言ってたけど、あのシーンってなんだよ。」

桜「うそッ店長知らないの!?
今メディアですごく話題になってるのに!!」

蠍「そ、そんなに!?」

香「あのシーンっつーのはな、アレだ…。
ウチが、サスケに、刺されるシーン。」

サ「(唐突な営業スマイル)うん、ごめん。
はい、これ席譲るからwあははwホントごめんねー。
うん、存在しててごめん…(ナルトの腕をつかんでカウンターの後方にあるソファーへ)」

ナ「え、ちょ!!何で俺まで連れてくんだよ!!サクラちゃんの隣に座ってたかったのにー!!」

サ「シャーラップ!!!
悪いがしばらく俺の心の支えになってもらうぞ?我が友よ…。」

ナ「サスケ…精神科行くか…?」


後方のソファーで何故か小声で話す男子二名。


一方カウンターでは、
残酷な女子トークが始まろうとしていた。






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