Akastuki

□サソリ座の女。Down!!
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『サイ』


BARサソリ座の女、今日もひそかに開店中。


そろそろ税金の支払いもピンチになって来たということで、
この店を守るべく、常連客のデイダラ、イタチ、サスケは大量のドリンクとおつまみセットを無理矢理頼まされていた。
※イタチの分は、収入のある弟の金でまかないます。


カウンターには色鮮やかなカクテル達と沢山のフードが所狭しと並べられている。


デ「旦那…カクテル出来たんっすね。」

蠍「そうなんだ。
でもお前らが全然頼んでくれないから、なかなか披露するチャンスがなくて…//」

イ「…美しい。」

サ「(頭を抱え)うわー…これどんだけだよ。どんだけ金かかってる?
マジやばい。俺のトマト代だけでもかなり行ってんのに、イタチのパフェ代も加えると…うわっ…どうしよ…。
つーかあのウスラトンカチどこ行った!?なんでアイツだけこの波乱時にいねーんだよ!!
主役なのに意味解らん!!」

イ「主役って言うのは…遅れて登場するもんだぞ…?」

蠍「そーそー。
そんで、いいところをガっツリ取ってくんだ。」

デ「憎たらしい…うん。」

蠍「あ、お前ら。
これらの代金早めにもらっとくわ。早く金を出せ。」

デ「どこのチンピラですか旦那。」

サ「えー?今ー?今払わなきゃダメなのかよ。」

イ「別に帰り際でもいいと思うが…」

蠍「だめ。
そしたらお前ら、食い逃げするだろ絶対。」

サ「誰もしねーよ。」

デ「いくら?」

蠍「一人10万。」

サ「高ッ!!」

イ「サスケ…悪いなw
俺のも加えて20万だw」

サ「(キャッシュカードを財布から取り出しつつ、イタチを睨む)…ヘラヘラしやがって。いつか絶対返せよ…?」

イ「アハハw」

サ「…。(サソリに)カードで。」

蠍「ぇ…。」

デ「ませてるなァ…オイ。」

サ「よく大人びてるねって言われる。」

蠍「主役もウザいがアンタもなかなかだな。」


店長はそうぶつくさ言うと、デイダラから万札10枚の束とサスケからキャッシュカードを乱雑にひったくる。


と、そこに店のドアが開く音。


「チョリースッ」と言いながらテンション高めの主役ことナルトが来店。


彼のうしろには色白、へそ出しがアイデンティティのサイが金魚のフンみたくくっついていた。


ナ「主役はいつも、遅れて登場するもんだってばよ!!(店内にいる4人にピース)」

サ「…遅れすぎだ。」

ナ「はん?」

サ「もう代金全部払っちゃったんですけど…!!
俺はお前の来店と、カッコつけのおごりを待っていたのに…期待はずれだバカヤロー!!」

ナ「おい!!変な期待しないでくれってば!!
それに俺ケチだから!!人におごるなんてとんでもねぇ!!」

蠍「言っちゃったよ自分でケチって。」

デ「お前も10万払えやボケェェ!!」

ナ「はー!?10万!?高くね!?」

サ「俺と喝はそれを払ったんでぞ!?しかもこんなちっせー野郎に!!
少しは同情しろ!!」

蠍「誰がちっせー野郎だ!!ふざけんな!!
もういい!!お前のカードからは、100万おろさせてもらう!!」

サ「え!?は!?ちょ!!
それだけは!!それだけは勘弁!!」

蠍「じゃあ謝れ!!プラスαで自虐ネタも言ってもらう!!」

イ「サスケになんてことさせるつもりですか…!!」

蠍「イタチは黙ってろ!!」

サ「えと…あの、すみませんでした!!
身長170行ってなくてごめんなさい、露出狂でごめんなさい、後頭部チクチクしててごめんなさい…だから、100万おろすのは…ホントに勘弁…。」

蠍「(満足そうな表情)…わかった。30万で許してやる。」

サ「10万プライスアップしてる気がする…!!」

蠍「気のせいだ。」


いつも通り騒いでいるこのBARの店長とそれの常連たち。

だが、そんな彼らに一言、水をさした奴がいた。


彩「あの…ひとついいですか?」


ナルトの金魚のフン、サイである。


彩「サスケ君の自虐ネタなら、
『タマ無しヤローでごめんなさい』の一つで済むと思うんだけど…。」

サ「…は?」

彩「いやだから、
君が言いたかった根本的な部分は、『か弱い男でごめんなさい』だったんでしょ?
だったらもう、『タマ無しヤロー』の一言で片付くと思うんだけど。」

サ(若干キレている)

デ・蠍(噴き出す)

ナ「おい!!お前!!
来店早々何言ってんだ!!」

彩「ん?思ったこと。」

ナ「おまっ、それ社会で失敗するタイプ!!気をつけろよ!!」

彩(笑)

イ「えーっと、ナルトくん。
その…君の後ろにくっついている…お下品な彼は誰かな?」

ナ「え!?知らねーの!?」

イ「いや、知ってる。知ってはいるんだが名前が浮かんでこないんだ…。
中高年によくあるパターン…。」

サ「ジジイかアンタは。」

蠍「実は…俺も名前だけ浮かんでこなかったりする…。」

デ「オ…オイラも…うん。」

ナ「えー…。コイツ有名人なのに…。
サイだよ。少しってかかなりread sky(空気を読む)出来てないけど、そこはまぁ、多めに見てやってくれってばよ。」

サ「read skyできなさすぎて、挙句の果てに下ネタ入られんのマジ困るんだけど。」

ナ「何だよ。サスケだって下ネタ好きなくせに。」

サ「フン。」

彩「…でも、びっくりだな僕。
まさかこんなに名前忘れられていたなんて…。
最初の『それでもチンポ付いてんですか』のセリフの衝撃で、みんなの記憶に嫌でもこびりついてると思ってたのに。」

蠍「バカヤロウ。
ヒルコから出て来た美男子の方がインパクトあんだよ。」

デ「いやいや。
手の平に口がついてる美男子の方がインパクト大だな、うん。」

イ「それよりも、すごいキモイ悪役だったのに、実は世紀の弟思いな美青年の方がインパクトが大きい。」

サ「何でインパクトの大きさで勝負してんだよ。なんか陰気…。
男ならな、顔で勝負しろ。」

彩「(サスケをカウンター席からどかしながら)顔よりもチンポの大きさで勝負すべきだよ。」

サ「(サイに完全に席を奪われる)おい!!何俺の席無理矢理取ってんだ!!」

彩「僕はナルトの隣に座りたいんだァ!!」

サ「わがまま!!」

ナ「ってゆーかチンポの大きさで勝負とか何だよ…。気色わりぃ…。」

彩「何、男にならみんなついてるはずだよ?」

ナ「まぁそうだけど!!
でも何故チ○ポ!?フツーに器の大きさとかでよくね!?」

彩「器の大きさで勝負じゃあ…君に勝てる気がしないんだ。」

ナ「俺に勝つ気だったんかい!!」

彩「だってそりゃ、
僕にはちゃんとついてるもん…チンコ。」

蠍「ポからコに進化した…!?」

ナ「俺にもチンぐらいついてるわ!!なめんな!!っつーか下いの連呼すんな!!」

彩「それが僕のキャラさ。」

デ「キャラ作りしてる…?」

彩「と、言うよりも僕…前々から君たちに一つ言いたいことがあるんだ。」

蠍「おーおー何だ何だ。下ネタの下ちゃん。」

彩「『それでもチンポ付いてんですか?』」

ナ「またそれ!?」

デ「ついてるわ!!アホ!!」

蠍「うわ、何か注文してくれるのかと思って期待してたわ俺…。」

イ(赤面。手で顔を隠す。)

サ「お前は何照れてんだ変態!!(イタチの頭をスパーン)」

デ「…ってゆーか、何でそんなことをオイラ達に聞くんだよ…うん。」

蠍「ほぼ初対面なのに…。」

彩「僕、基本、頭髪が短い人しか男と認めてないんだ。
長い人は、大蛇丸とどうしてもリンクしちゃうから…。」

サ「あいつは男だ!!」

彩「違うよアレはオカマだよ。」

イ「おおお大蛇丸と…リンク…?」

デ「おわ!!イタチの旦那ヤバいじゃん!!同じ黒髪…。」

イ「そ、そーいうデイダラも、長髪じゃないか!!」

デ「でもオイラは金だ!!」

蠍「あぶねー。俺ショート…。」

彩「あと身長170行ってない人ね。
もうそれはカスとしか言いようがないよ。」

蠍「あ゛あ゛?」

デ「…。ダブル何だけど…。長髪でチビとか、もう救いようない感じ何だけど…!!」

蠍「おいこら蒼白顔!!お前年上のおにーさんに向かってなんて口きいてんだ!!
身長170以上あるからって、調子こくなよ!?」

彩「35歳をおにーさんとは言い難いな。
それに男はね、170以上ある人だけが輝ける日本男児何だよ。甘く見ても165はないとダメだね。
それにさえ身長達していないなんてもう…
陰毛のごとく隠れて生涯をすごすべきだね。」

蠍「誰が陰毛だ!!くぐつにするぞテメェ!!」

彩「でもそうでしょ?特に店長さんなんかは35にしてはすさまじい女顔だし、チビちゃんだからまるでロリ体型。
ホントに…本気でチンコついてんのかどうか気になるんだけどw」

蠍「付いてるし!!
だったら今見せてやろーかァ!?あ゛ぁ゛!?」

イ「それはダメだ!!おちつけサソリ!!」

デ「旦那!!こんなところで道を踏み外すな!!」

蠍「でも俺がれっきとした男だってこと、この下品野郎に照明してやりたいんだ!!」

デ「その気持ちもわからなくはないが、金タマさらけ出して警察に御用とかにでもなってみろ!!
それこそ陰毛のごとく暗い人生になっちまうぞ!?うん!!」

蠍「どうせ俺の人生はもう陰毛だよ!!
これからはずっとパンツの中でひそかに暮らしてやる!!」

イ「そんなこと言っちゃダメだ!!」

彩「アハハw
出したいものがあるなら早く出しなよ。
110番の準備は出来てる。(ケータイをちらつかせる)」

蠍「なおさら出せねー!!」

サ「いや、出せる。」

蠍「は!?お前何言ってんだよ!!俺に警察行けってか!?」

サ「違う。
上半身だ。上半身を出して、胸がないことを見せてやれば、こいつも納得するんじゃないか…?」

蠍「わ、お前頭いー…。」

サ「もっと言えw」

蠍「そうか…その手があったな…上なら別に、警察もとがめない。(ぶつぶつ言いながらマスター衣装を脱ぎ始める)」

ナ「…マジで脱ぐの?」

イ「もしかしてノリがいい方なのか?店長。」

蠍「だって悔しいじゃねーかよ。こんな奴に女だって思われてるの。
テメェの方がずっと女顔だってーのに。
(上半身を露にして)ほらよ。どーだ。男の胸板。」

彩「…確かに男の上半身だけれども…(店長の腹周りに視線を落として)…ポヨンポヨン…w」

蠍「だまれ!!」

デ「旦那いつからそんな筋肉なくなったんですか!?」

蠍「お前もとがめてくるか!!
いいか?30過ぎればみんなこうなんだよ!!別にこれは俺が努力してないかとかじゃない!!年齢のせいだ!!」

イ「それは言い訳です!!」

蠍「何をぅ!?
だったらイタチ、お前も腹筋見せてみろや!!」

イ「いいですとも!!俺は店長と違って努力してる方ですから!!
(言って上半身をさらけ出す。腹筋はそれほどなかった。)」

蠍「おめーもポヨポヨじゃねーか!!」

イ「店長よりはましです!!」

彩「全く…情けない大人たちだなァ。
常にへそ出し衣装の僕を見てみなよ。もう、ビューティフルな腹筋だよね。」

サ「フン。何を言ってやがる。
俺の方がビューティフルだし。大体お前よりも露出率高いんだぞ!?」

彩「だから何?
もうさ、君、これから上半身だけじゃなくて下半身も全裸になるんじゃない?
今度は背中からじゃなくて股の間から羽みたいなのが生えてきてさ。
うわー。お恥ずかしい技だね。」

サ「じゃあお前は例の巻物に虎じゃなくて金タマかいて戯画してろ。
鳥獣じゃなくて金タマ戯画だ。
(言ってから、バッと自分も上半身を出す)どうだ!!」

ナ「なんか…見慣れてる感…。」

デ「でも超ナイスな腹筋!!引き締まってる、うん。」

イ「…試触していいか?」

サ「殺すぞ?」

デ「おーし、3人も脱いだんだから、オイラもここは脱ぐべきだろう!!」

蠍「いや、別にそーゆー決まりないんだけど…。」

デ「(上半身の服を取ってから)どう?ある?あるか?筋肉。」

蠍「はっきり言うぞ…?ない。」

デ「最近引きこもりんになってたからな…。多分それのせいだ…。
か、年齢のせい…。」

蠍「お前まだ19だろ!!」

サ「よし、ナルト。ここでお前も脱がなきゃcan't read sky.
さぁ脱げ!!お前の腹筋を見せてみろ!!」

ナ「うわー。なんだよ。やっぱりそう来るのかよ。
回ってくんだろーなァ、俺も脱がなきゃいけない雰囲気になるんだろうなァって薄々気づいてたけど…。」

蠍「俺の予想…多分ない。」

デ「同感。」

イ「努力を怠ってそうだ。」

ナ「お前ら主役なめんじゃねぇ!!主役の責任感ってのを、今見せてやる!!(バサァッと脱ぐ)」

サ「俺よりないじゃん。」

ナ「サスケは別格だってばよ。」

サ「何故ッ!?」

イ「…試食していいか?」

ナ「漢字違う!!食うな!!たぶん美味しくない!!」

彩「でも…脂はのってそうだよね。」

ナ「おい、それどーゆー意味だ…?」

蠍「へいへいへい。
最後はお前だ蒼白顔。」

彩「僕の筋肉はいつでもテレビで見れるよ?」

蠍「生で見たいっつたらどーする?」

彩「現場に来てよ。テレビ東京の。」

蠍「めんどくさい。」

彩「だからポヨンポヨンになるんじゃないかな?」

蠍「それとこれとは別だ。」

彩「何が別なの…?」


と、そこに予期せぬ来客。


桜「ちょっとナルト!!サイ!!あんたらまだ撮影終わってないのに何抜け駆けしてんの…!!」


ピンクの毛がかわいらしいサクラだった。


桜「って…何よアンタたち…何で裸…。」

ナ「あ、サクラちゃん…。」


店内の男ども、サイを除き全員上半身裸。

女子がドン引きするのも当然である。


ナ「ちょっとまつってば…
これには話せば長くなるわけがあって…。」

桜「なんのわけよ!!
もう!!この中でまともなの実はサイだけだったてオチ!?
意味不明!!」

蠍「違うぞ!?ちゃんと俺らの言い訳を聞いてくれ!!」

桜「いーや!!聞きたくない!!
(サイの腕をひっつかんで)行くわよ!!」

彩「うん。そうだね。」

デ「待てい!!お前絶対勘違いしてるぜピンク!!」


デイダラの呼びかけも無視して、サクラは店内を後にする。

サイも彼女に引っ張られ、そのまま外へ。


外に出る際、彼は裸族の方を見て、
「…早まりは、よくないよ。陰毛たちw」
と、いかにも憎たらしいことを言い放って出て行った。


「あんたの性格の方が陰毛だよ!!」


裸族がそうツッコミを入れたくなったのも無理はない。


















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