Akastuki

□バイトの子
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BARサソリ座の女にバイトで入ったのはトビことうちはマダラだった。


ト「あははー
これからよろしくお願いしますね?」


トビは辺りにハートを振りまいている。


ナ「…バイトの…子?」

デ「か…かわいい系…」

サ「美人系…?」

イ「ってゆーか…女の子?」

ト「?どうしたんですか皆さん…。
口をパクパクなんてさせて。」

デ「と…トビお前…」

サ「…おい、チビ店長…」


ワナワナと怒りを露にしながら店長の胸倉をつかむサスケ。


蠍「誰がチビじゃこの露出狂!!」

サ「ってっめー、バイトの子って、女じゃなかったのかよ!!?
なんだよこれ!!俺はぐるぐる仮面野郎が来るなんてきーてねーぞ!!?」

蠍「そりゃ誰にも言ってないからな。
それに俺はバイトの奴が女だとは一言も言ってない。」

サ「でも!!
…ってゆーかお前!!ぐるぐる仮面!!」

ト「なに騒がしいなぁ…。」

サ「俺アンタからお年玉もらってないんだけど!!?
親戚なのにくれねーの!!?」

ト「だって…お金持ってないんだもん…」

デ「嘘つけ!!
お前殉職してねーくせによくそんな事言えるな!!」

イ「そうですよ!!
一人でのうのうと生きやがって…腹立つ!!」

ト「ちょ…皆さん、僕バイトに入ったばかりなんだから少しは優しくしてくださいよ…。」

蠍「大批判だな。」

ト「店長!!微笑を浮かべながら言わないで下さい!!
もー、主役からもなんか言ってやって…?」

ナ「…悪役同士でのもめごとは、悪役同士で解決してください。
俺を巻き込むな。」

サ「まってー!!俺悪役じゃなーい!!」

イ「俺も!!
どっちかって言うとハイパーないい人役だ!!」

ナ「知るか!!」

蠍「落ち着けお前ら。
バイトが新しく入ったんだ。このぬくもりを少しは感じ取れ!!」

デ「ぬくもり!?
逆にどんどん寒さが増して行ってます旦那!!」

サ「あのなぁ…
これみたいなおっさんから感じ取れるのはなぁ、常に絶好調の性欲と、加齢臭の強烈な臭いくらいなんだよ!!
ぬくもりなんてありゃしねぇ!!」

ト「ひどい言いぐされ…。何この子…。」

蠍「それ、俺のことも含まれてる…?
…そうだ、新人。
お前が何故こんなちんけな店にバイトとして入ろうと思ったのか、理由を聞かせてくれ。」

ト「え、ああ、あの、
デイダラ先輩がね、この店に通ってるって聞いて。」

デ「オイラ目当てですか?」

ト「それと、その他もろもろも常連で来てるって聞いて、すごいお店なんだな、と思いまして…。」

ナ「その他もろもろ…?」

蠍「そんなすごくもねーのに。」

ト「あと、
なんとなく皆さんをからかいたくなったから…。」

蠍「…は?」

ト「例えばですよ?
…チビちゃん、とか、ニート、とか。
ちゃんと野菜食べなきゃ、大きくなれないぞ?とか、ちゃんとハローワーク行けー、とか。」

ナ「…バカにしてんのか?」

イ「いつかお前も、殉職組になるかもしれないんだぞ?」

蠍「そーそー。
悪役ってのはな、殉職になる率が高いんだよ。」

ト「あ、僕なら大丈夫ですよ?
あなたたちとは違って、ちゃんと先を見ながら仕事してるんで。」

デ「カッチーン。え、お前何?殺されに来たの…?(険しい表情でトビの腕をつかむ)」

ト「ちょ、やだなァ先輩ww怖いじゃないですかぁ。
僕は殺されに来たんじゃなくて、ただ、自分のS心を発揮させるために来たんです。」

サ「はぁ?お前のS心〜?
言っとくけどなぁ、俺がここにいる限り、誰もSにはなれないんだよ…。
なぜなら俺は、ド・Sだから!!フツーのSとはわけが違う!!」

ト「ド・Mの間違いじゃないの?」

サ「それは兄だ!!」

イ「えー!!?」

ナ「うるさいよお前ら。
出演回数少ないくせになんだよ。」

サ「おいウスラトンカチ…
それ誰に言ってる…?俺にだったらもう…なんていうか…」

ト「はっきりいっちゃいなよー。
お前よりも、俺の方が人気なんだぞ!?って。」

ナ「それ俺が一番気にしてることー!!
ニキビよりも気にしてることー!!
何で言うんだよ!!ねぇ何で!?」

ト「おもしろいから笑」

デ「最悪だコイツ!!」

蠍「バカにしていやがる!!」

イ「えーい!!弟をバカにするなァァ!!(トビの喉にチョップ)」

ト「あなたの弟のことは特にバカにしてないのに!!うおぇ!!」

デ「へっ…トビ…イタチの旦那の攻撃まともに受けちまうなんておしまいだな…」

ト「あの腕…握りつぶそうとしないでください!!痛い!!」

デ「くらえ!!必殺!!穴埋め!!」

イ「おお!!仮面の唯一の穴が粘土でどんどんふさがれていく!!」

デ「しかも紙粘土だから乾くと取れなくなる。うん!!」

ト「あのっ…すいません!!目の前が真っ暗です!!」

サ「ケケケ…そのまま地獄に落ちろ…」

イ「ナルトくん!!最後に主役の君がカッコよく決めるんだ!!」

ナ「オーケー。
いくぞ…?(カウンターの上に上がって)必殺!!カウンターの上からかかと落とし!!」

ト「させるか!!
カウンターの下から拗ね蹴り!!」


が、目の前が真っ暗で何も見えないため
フツーに当らず失敗。


トビ、後ろに転倒。


ナ「え!!?今ころぶの!?まっつってば、俺もカウンターから落ちちゃ…」

サ「落ちろ。(ナルトの背中を押す)」

ナ「ぎゃー!!(トビの上に落下)」

サ「その名も、必殺のしかかり。」

ト「く…苦しい…。」

蠍「おーいーお前ら店内で暴れるなよ…。
他のお客さんに迷惑だろ?」

ト「あの…店長…、この店、他のお客さんが来るほどもうかってないから大丈夫ですよ…?」

蠍「憎たらしいバイトさんだな…。」

ト「てへへ照」

蠍「褒めてない。」

ト「あ、ちなみにー、バイト代っていくらぐらいなんですか?」

蠍「バイト代…?」

ト「はい。」

蠍「こんな貧乏な店に、バイト代払えるほどの余裕があると思うか…?」

デ「そーそー。ここはマックスに貧乏なんだ、うん。」

イ「暖房の修理代もろくに出せないほどな。」

蠍「心に刺さるけどこいつらの言うとおり。」

ト「…えーっと、

そういうことなら…バイト…辞めます…。」








トビは二度と、

BARサソリ座の女には来なかったという。












‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

ぐだぐだで申し訳ありません…。
トビを出したはいいけれど、なかなか客との絡ませが難しかったような気も…。

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