Akastuki

□ワイングラスアタック
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『ワイングラスアタック』



BARサソリ座の女、開店前。

一組の夫婦が来店していた。


そう…このBARの店長ことサソリの父と母である。


母「サソリ…あなたが数ヶ月前に突然家を出て何をしているのかと心配してたらあなた…こんなお店開いていたなんて、ママビックリだわ?」

蠍「そ…そうですか笑」

父「んで、この店…儲かってるのか?」

蠍「はい…も、儲かってますパパ。」

父「だったらなんで、この店開くために貸した金、まだ返ってこないんだ?」

蠍「う…。」

父「それどころか最近じゃあ、食費代までせがまれてる気もするんだが、気のせいか?これは。」

蠍「き…気のせいですよ…笑」

母「サソリ、ママとパパにウソついたら、どろぼーさんになっちゃうわよ?」

蠍「…すみません。」


と、そこに、いつものメンバー四人が来店しかける。

デ「サソリのだん…な?」

サ「お、どうした。」

デ「しー。誰かいる。」

が、店長とその両親の微妙な雰囲気に圧されて、四人は店長にあいさつすることはやめ、彼ら三人の話を盗み聞きしようと目に付かないところへ身を隠す。


蠍「ホントは…毎日赤字です。」


四人「!!?」


母「あら。そうなの?」

父「まったく…何やってるんだお前は…。」

蠍「…すみません。」

母「まぁいいじゃないの。
これから繁盛してくわよ。パパそろそろ帰りましょう?」

父「…そうだな。
頑張れよ、サソリ。」


そう言って両親は店を後にしていく。


蠍「ありがとうパパママ!!」


ドアの閉まる音。
と、同時に隠れていた四人がいっせいに出てくる。


蠍「何お前らいたの!?」

サ「…パパママって呼んでんの?親のこと。」

蠍「何だよその顔。パパママって呼んじゃだめなのかよ。」

サ「ブッ…別に?」

蠍「あ、今笑った。笑っただろアンタ!!」

サ「笑ってねーよ、アハハッ!!」

イ「というかサソリ、毎日赤字って、ガチか?」

蠍「お前がガチ使うと変に聞こえるな。
本当だよ。それがどーした赤字で何が悪い。」

デ「赤字って、潰れるじゃんこの店、うん。」

蠍「大丈夫だ…たぶん。」

デ「いつもの威勢がなくなったぞ旦那!!」

蠍「ったくよー。何なんだよホントによー。
つーか、何でお前が主人公なんだよクソガキ。」

ナ「誰がクソガキだよチビ。」

蠍「フン、どーとでも言うがいいさ。
はーあぁ、もし俺が主人公だったら、今頃ここでこんな事してねっつの。」

デ「サソリ疾風伝ってか。」

サ「うわゴロ悪〜。」

蠍「名はサソリと言う美少年、好きなものは特になし、趣味はくぐつというコレクションを集めること。
世界の覇者という夢をかかげ、次々と立ちはだかる試練を毒で抹殺してゆく!!
…カッケーじゃん。」

ナ「いやどこが!?」

イ「美少年じゃなくて、35のおっさんな。」

蠍「そこはまぁ、誤魔化せば何とかなるさ。」

ナ「大体なぁ、主人公っていうのはそれを読んでる奴らからの共感を得られなきゃ、その地位を確立できないんだよ。
それなのに何なんだってばよお前。悪役として既に反感かいまくりじゃん。」

蠍「うるせーな。もう死んだんだからいーだろ。
それに、共感反感はともかく、人気度はお前より勝ってる自信があるぜ?」

ナ「ハーン?どうかな?」

蠍「ユーチューブとか見てみろ。暁動画でいっぱいだ。」

デ「え、旦那見てんのかよ、うん。」

蠍「ああ。隅々まで。
たまにアブノーマルな動画も出て来てうわぁwwってなる。」

デ「怖っ」

蠍「と、いうことだから、
お前らなんか頼め。1人最低五個だ。少しはこのBARの赤字緩和に協力しろ。
…はぁ…。」

イ「今赤字って自分でいって落ち込んだだろ。」

蠍「何だ、落ち込んじゃ悪いのかよ、いーじゃんかよ別に、赤字になって喜ぶ奴なんてそうそういないんだから。」

サ「トマトジュース一つ。」

蠍「了解。
…そういえば過去に、一回だけ、『うずまきナルトとうちはサスケが通う店!!』っていう項目で取材のオファーが来たことがあるんだよ。
今思えば、あんときのオファー、OKしとけばよかったなぁ。」

ナ「え、ってことは断ったの!?」

蠍「YES.
はい、トマトジュース。」

サ「なぁ、ほとんど氷なんだけどコレ。」

蠍「うるさい文句言うな。」

デ「何で断っちまったんだよ旦那。せっかく店が繁盛するチャンスだったかもしれねーのに。」

蠍「いや、そこのプロデューサー的な奴がどーも気にくわなくてさ。
俺の顔見たら『あ、サソリさんだ!!』ってビックリされるのがフツーなのに、あの野郎、ここに来て早々、『初めまして。店長さんですか?お名前伺ってもよろしいですか?』って言ってきやがって。
いや、分かれよ!!って感じだろ?俺の顔見て分かれよ!!つーか気づけよ!!って。」

ナ「忘れられてんじゃね?顔。」

蠍「いやー、ヒルコから出てきたときの衝撃でみんな覚えてると思ったんだけどな。」

サ「ま、そんなもんだよ。
悪いおかわり。今度は氷なしで頼む。」

蠍「ラジャ。
あとさ、これは最近の話なんだけど、
俺が殉職してちょっとたったかなぐらいの時はまだフツーに変装して町歩いてたのよ。ほら、『サソリだ!!』っつって騒がれんのウゼェから。
…でもさ、もう今じゃさ、変装しなくても何も起きないからな。
町の人々、俺のこと素通りだよ。誰もなにも言わねぇ。俺の顔をチロリとも見やしねぇ…。
いや、少しは反応しようぜ!?って話じゃね!?」

イ「やっぱり忘れられて…」

蠍「黙れよイタチ。殉職したお前にそんな事いわれたくねーよ。
はい、その弟、トマトジュース。」

サ「少なッ量少なッ」

蠍「一口サイズで飲みやすいだろ?」

サ「いやコレリアルに一口分しかねーよ。」

蠍「我慢しろ。」

デ「マスター。」

蠍「何、注文?Welcome注文。」

デ「あのさぁ、オイラ思うんだけどぉ、
フツー?BARのマスターってお客さんの愚痴聞く係だよねぇ?
なのになんでマスターがお客さんに愚痴ってるのぉ?
ねぇ、マスター、超ウケるんですけど〜ww」

蠍「どこの女子高生の喋りだよアンタ。キモイよ今すぐ失せろ。」

デ「失せろはなくね!?」

ナ「ってゆーか、マスタぁ。」

蠍「うん?」

ナ「俺、けっこー顔広い方だからぁ、今度俺の友達いっぱい連れて来ようかぁ?」

サ「え、顔広いとか自分でいっちゃう感じー?ヤーバーイーww」

イ「大変だ、デイダラの女子高生病が2人にまで…!!」

蠍「いや、別にいーよ紹介とか。
他人にこんなちんけな店開いてるとか、あんま知られたくないし。
紹介は、もっと店が大きくなってからしてくれ、なっちゃん。」

ナ「なっちゃ…」

サ「キャーwwなっちゃんとか言われて、何顔赤くしてんの!?」

蠍「さっちゃん。」

サ「うおぇ…。」

デ「吐いた!!」

イ「サスケェェェ!!!いや、さっちゃんか…?」

ナ「サスケ…吐物のトマトジュースが血みたいになってる…。」

サ「…!!俺は…死ぬのか!!」

イ「サスケェェェ!!!」

ナ「死ぬなサスケ!!
俺たちまだ、第7班として再活動してなっ」

サ「バタッ。」

ナ「サスケェェェ!!」

イ「弟よーー!!」

蠍「うるせーよお前ら!!くだらないプチドラマ繰り広げてないでさっさと何か注文しろし!!」

イ「サソリの首って言ったら…怒るか?」

蠍「怒るどころか殺すな。それの注文者を。」

サ「んじゃそれで。」

イ「は?サスケ何言って…」

蠍「え、マジで注文すんの…?」

サ「ああ。
ナルトも注文したいって言ってるから、2人ですれば怖くない!!」

ナ「2対1だってばよ!!勝てるぞサスケ!!」

デ「オイラも入れてくれ!!」

ナ「3対1だ!!」

蠍「…くそっ!!
汚いぞおまえら!!」

イ「…三人がするならじゃあ俺も…。」

蠍「くらえ、ワイングラスアタック!!」

イ「なぜ俺から!!(額から血を出して死亡。)」

サ「お、すげぇww
今度俺にも教えてくれ。」

蠍「トマトジュース100杯注文したらな。」

サ「ひゃく…。」

デ「イタチの旦那の弟くんよ、その技ならわざわざマスターから教わらなくてもオイラが知ってるぜ?うん。
旦那くらえ!!デイダラ流ワイングラスアタック!!」

蠍「アホ、お前のアタックはスピードがないな。こんなのホラ、すぐよけられて、」


サソリ、飛んできたグラスをキレイによける。が、


ナ「すげぇ!!変化球だ!!」

蠍「何!?」


バッとグラスの方に振り返ったサソリだが、それがあだとなりグラスは鼻に直撃。


店長、鼻から血を出して死亡。


デ「よっしゃ!!」









後日、デイダラ流ワイングラスアタックでちょっとだけ有名になったBARサソリ座の女であった。





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ストーリーめちゃくちゃですみません…

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