The Union 忍

□俺の家に春が来た。
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第二学期、期末テスト、無事終了。



成績表もしっかり返ってきて、冬の二大イベント前なのにテンションは上がらない。



「パパの子なのに何でこんなに成績悪いの!?」



お母さんは泣いている。



もう…パパとか…しらねーし…。



母ちゃん、蛙の子は蛙…とは限らねーんだぞ?



「あの…次は…頑張るからさ…父ちゃん?」



俺の成績表を眺めて頭を抱えている父ちゃんにこう宣言する。



「そのセリフ…何回目だ?」


父ちゃんはそう言った。


「何回、次こそはって言った?」


「ん…高校入ってから…毎回。」



何とも気まずい雰囲気。



クリスマス前なのに何で!?




と、そんな重たい空気の家の中に、インターホンの音が響き渡る。


訪ね人は、サクラちゃんだった。



ああ、もう、天使。


サクラちゃんの頭と背中に天使アイテムが見える。



「…ナルト。」

「サ、サクラちゃん。どーしたんだってばよ!?」


彼女はひどくやつれていた。


試験疲れかな?


「家、帰りたくないから、しばらく泊めて。」

「え!?//」


クリスマス前に嬉しいハプニング。


サクラちゃんの家出。


「何々、どーしたの!?親とケンカ!?」

「ちがう。」

「じゃあ何?」


話しながらリビングへ。


泣いていた母ちゃんも、頭を抱えていた父ちゃんも、今は外の顔になっていた。


「成績が、今回良くなくて…怒られるの嫌だから…。」


へー。サクラちゃんもそんなヘマすることあんのかww


なんか親近感。


「あらー…そうなの。それは大変ね。
どのくらい成績落ちちゃったのかしら?」


サクラちゃんにとりあえず挨拶した母ちゃんはそんなことを言い出す。


「え?」

「あっちょっ母ちゃんそれ聞いちゃまずいって!!」


まさにKYだろ!!


俺にKYって言われたら終わりだぞ母ちゃん!!


「あの…いつもは学年で5位以内だったんですけど、
ちょっと今回は、10位にまで落ちちゃって…。」



遠慮がちに爆弾発言をするサクラちゃん。



そのサクラちゃんの言葉を聞いて、



俺の両親が揃って息子の成績表に目を向けたのは言うまでもない。





‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

嫌だよね。悲しいクリスマスは。

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