If they are...

□I like his eyes
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「カカシ先生、またイチャパラ読んでんのかよ。」



木の枝に座って読書をしている俺に向かって、そう言ってきたのは俺の教え子、うずまきナルト。



まぁ、木の下から俺を見上げてる状態だから
自然と上目遣いになってるわけで。



しかもよく見るとすね顔とか。



どんだけ可愛いの、君。



「何?遊んで欲しいの?」



俺がちょっとからかうと



「別に。」



彼はそう素っ気なく返事をしてその場から立ち去っていく。



冷たいなぁ、もう。



これが今流行りのツンデレって奴?






「ナルト、カカシ先生見つかった?」


彼が、立ち去っている時、向こう側からサイがそう言いながらナルトに詰め寄って来るのが見えた。


「え?…ああ、見つかったけどイチャパラ熟読してた。」


ナルトがそう告げると


「そっか。じゃあ…」


とサイは言って、ナルトの腕を鷲掴む。



その時の満面の笑みといったら…。



絶対サイのやつ、よろしくないこと考えてるでしょ。



「…じゃあ、って何だってばよじゃあって。
おまっ、離せよその手。」



ナルトもサイの考えを察知したのか、軽く抵抗する。



「何で?手、離すと君はダッシュで逃げてくでしょ?だから。」


「当たり前だっつの。そりゃお前にうで掴まれたら逃げたくなるよ。お前、こえーもん。」


「え?そうなの?
じゃあもっと笑顔を作れば怖くなくなるかな。」


そう言ってサイはさらに笑みを深める。


「…怖いって言うか、もう気持ち悪いの領域なんだけど…。」


「オススメの場所があるんだ♪
はやく行こう!ナルト。」



どん引きしているナルトをお構いなしにぐいぐい引っ張ってくサイ。



ずっと木の枝に座って成り行きを見ていた俺も
ついいたたまれなくなって、木から降りて2人の元へと歩み寄った。



「オススメの場所かぁ。俺も連れてって欲しいな。」



俺のこの言葉で明らかに嫌そうな顔になったサイ。



「僕はナルトと2人きりになりたいんです。」


「でも、2人きりになったところで、アブノーマルな行為に走るんでしょ?」


「走る予定ですけど何か問題でも。」



普通はそんなことする訳ないじゃないですかと否定するところを
はっきり答えてしまったサイ。



こりゃあ、もう、

引き留めるしかないね。



「そっか、R18やっちゃうんだ。
でも君、まだ17だよね?18ではないよね?」


「人が何しようと勝手です。
僕とナルトの恋愛事情に介入してこないで下さい。」



恋愛事情…って



「はぁ〜?何で俺がお前なんかと恋愛しなきゃなんねーんだってばよ。」



サイのセリフにさらにどん引きのナルト。



「え?だってナルト…俺と付き合って下さいって僕に言ってたでしょ?」



…は?

言ってたの…?


てゆか、
付き合って下さいって言ったの?


コイツに?


ちょっと待って、先生ショックなんだけど。



「言ってねーからそんな気色の悪いこと!!
それ、サイの夢ん中の話だろ!?」


「そうだけど…、よくわかったね。」



あ、なんだ夢の話か。



「…とにかく、俺は嫌だかんな?
お前と2人きりでどっか行くなんて…。」


ナルトはそう言うとサイから視線を外した。



外し際に彼の目と俺と目がばちっとあう。



別にそらす理由もないし、我が教え子の綺麗なブルーの目をもっと見ていたかったからそのままでいたら、



何故か彼が目で助けを訴えてきているように見えて。



俺は
「じゃ、サイくん、そろそろ手を離してあげようか。」
と言って、サイの手を無理矢理ナルトの腕から引き剥がした。



「うわ、ちょっと、せっかく捕まえたのに…」


サイがブーブー文句を言ってきたけど、そんなのスルーして

サイの手が離れたそれを、今度は俺が掴み直し、そのまま木の生い茂る方へとナルトを引っ張って行く。


「え、ちょ、カカシ先生?
どうしたんだってばよ!?」


最初は驚いて、引っ張っていかれるのに対し抵抗していた彼だけど、

次第にそれもおさまり、
おとなしく俺に引っ張られるだけとなった。



嫌じゃないのかな…?



と歩いてる途中思ったけれど、

サイの時よりは嫌そうじゃないからまぁいいかと自己解決。






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