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□2010 10/10-12/27
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-ドアの向こう側-
「なんで僕が君に付き添わなきゃいけないの?
嫌だよ僕。あんなカマ野郎と目あわせるの。」
「あわせたくなかったらずっと下向いてればいいだろ?
ずっと床見てればいいだろ?
なぁ、頼むよマジで。」
大蛇丸様と書かれたプラカードがささっている扉の前で何やら相談事を話しているのはサスケと水月。
その扉は若干半開き状態。
「ずっと下向いてたらなんだか暗い子みたいじゃん。」
「じゃあ上向いてればいいだろ。」
「…一人でいっておいでよ。ここで待っててあげるからさ。」
「無理ッ死ぬッ」
「もー、いつもの強がりなサスケはどこに行ったの?」
「そんな俺なんて存在しない!!
なぁ、ちょっと…ホントマジで!!俺一人でアイツんとこ行ったらなにされるか知れたもんじゃねーぞ!?頼むよ!!」
「わがままだなぁ。
大体何であんな奴の誕生日なんか祝わなきゃならないのさ。
別によくない?蛇だし。」
「蛇だからやんなきゃだめなんだろーが!!
あのな、誕生日祝ったら俺へのストーカー行為やめてくれるっつったんだよアイツッ!!
俺の将来がかかってんだよ!!行かなきゃマズいんだよ!!」
「知らないよ。
勝手にストーキングされてればいいじゃん。」
「他人事だなお前。」
「うん、だって他人だもん。」
「それ、善良な人間目指してるやつにとっちゃ、考えもつかないセリフだぞ?」
「別に善良目指してないし。」
「あーいえばこーいう。やりづれぇよお前。」
「それでいいよ。」
そこにタイミング良く扉の向こうから顔を出したのは大蛇丸。
何故か満面の笑み。
「あっ…オカマッ…じゃなくて大蛇丸…。」
「ハァイサスケくん。」
彼はかなりビビっているサスケに外人風に手を振る。
「えっと…一ついいかしら?」
「ん…なんだよ。」
「…まるぎこえよ。」
「あ…」
「ああ、そういえばドア半開きだったよね。サスケ気づかなかったの?」
唖然とするサスケに水月はそう言った。それから「じゃ、僕帰るね。」と言って回れ右をし、
そのまま猛ダッシュで姿を消す。
「なッ!!?おいちょっとまてよ!!裏切り者!!!」
サスケは走ってゆく水月に向かって大声で叫んだが、
彼の疾走が止まることはなかった。
「で、」
ため息まじりにオカマが言う。
「…サスケくんは純粋に私にハピバースデイをいいにきた訳じゃないのね?」
「…いやいや。俺は純粋だ。」
「じゃあさっきの会話は何かしら。」
「会話?何だソレ。幻でも見てたんじゃねーの?」
「あらー、幻。幻想的でいいわね。」
「だろ?」
「じゃなくて。
ストーキングやめるって話。アレちゃらにしましょう。私はただ純粋なあなたに祝ってもらいたかっただけなの。」
「はっ…ハピバースデイ…」
「そんな、自分のことしか考えてないのに祝われるなんて嫌よ私は。」
「HAPPY birthday!!」
「発音よくってもダメ。」
「誕生日…おめでとう…」
「しんみり言われたってダメ。」
「あ…あいらぶ…ゆっ」
「Youを途中で切らないで頂戴。いいわよそんな無理しなくても。」
「でも…ストーカーだけはマジでやめてくれ。」
「んー、じゃあ、
エルメスのバッグ買ってくれたらいいわよ?」
「それ…高校生に頼むようなことじゃねーだろ。」
「大丈夫。あなたならできるはず!!」
「やめろその期待!!」
と、そこに、自分のチャームポイントを探しに行っていたカブトが草まみれ土まみれで帰ってきた。
あらやだ超汚い!!と大蛇丸。
「あった…メガネ…。」
カブトは安堵の声を漏らしながらそれをかける。と同時に彼の視界がひらけ、大蛇丸の前にサスケがいることを発見。
「あれ…?サスケくん。どうしたのこんなところで。」
「うわでたよ。まためんどくせーの。
しかもなんか汚い。」
「めんどくさいって何?
汚いのは仕方ないよ。ぶっちゃけると大蛇丸様のせいだから。」
「何言ってるのよ。
ぶっちゃけなくても、元をたどればあなたが私の誕生日のメモリー脳内から削除したのがいけないんでしょ?私は悪くないわ?」
「あ、そうだサスケくん。
もしかして、このオカマからエルメスのバッグ買ってとか頼まれたりしてない?」
「!!…してる!!」
「本当!?
じゃあ、2人で割り勘しようよ!!
僕も同じこと頼まれてるからさ。」
「まじで?するする割り勘!!」
「あー…助け船。よかったぁー、君がいて。」
大蛇丸がそばにいるということはスルーして、2人は握手をしあう。
オカマの言うことって面倒だよな同盟の完成だ。
「ねぇ…ちょっと?
なに考えてるのよあなたたち。
ちょっと…
私への扱い荒くない!?」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
かわいそうな大蛇丸でした。
遅れてごめんなさい!!中間テスト中だったから許してください!!
とりまHAPPY birthday大蛇丸!!
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