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□殺してなんて言わないで
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 その女性は、気付けばいつも俺の視界の中にいた。

 
 いや、俺が意識していたというほうが明らかに正しいだろう。


 職場の中でも目立って美しく、目立って手際のいい女性。


 十も歳の離れた俺が、生まれて初めて、本気で焦がれた女性。


 …それが彼女、天道あかねだった。



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