コードギアス 暗躍の蓮
□STAGE02
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アッシュフォード家
SIDE レン
その日、私は御爺様より来客の知らせを受け来賓室に向かっていました……
『それにしても私に来賓とは一体、誰でしょうか?雛菊、心辺りはありますか?』
私は、一歩後ろを歩き着いて来る専属の従者である雛菊に話しかけると……
「そうですね。心当たりとしてはこの間の軍事法廷の際に顔を会わせた貴族の方ではないでしょうか?」
『あぁ、なるほど……確かにそれはありそうですね。それ以外の可能性として在りそうなのは誰か居ますか?』
「申し訳ございません。私にこれ以上の思い当たる方はいないのですが……」
『別に気にする事はありませんよ』
私と雛菊が話しながら歩いている内に来賓室の前に着き私はノックをして中に入った
そこで私の事を待っていた人物は私にとっても物凄い意外な人物だった。それどころかこのような辺境の地に来る用事があるのかと言うくらいの人物がソファーに鎮座していた
『失礼します……ヴァルトシュタイン卿!?何故、貴方がこの様な所に……』
そう……そこに居たのは私がブリタニア本国に留学していた際に騎士とは何か等の知識を教えてくれたナイトオブワン……ヴァルトシュタイン卿がいたのだった
「弟子の顔を見に来ては行けないのか?」
『いえ…そうとは言いませんが……まさか、それだけの為にこの様な島国まで着たのですか?』
「そうだ…と言いたい所だが違うな。今回は総督府に用があったついでだ…それよりも元気そうで何よりだ」
『ヴァルトシュタイン卿もお元気そうで何よりです……それよりもこんな腹の探り合いは止めにしませんか?私に何か用事があったから来られたのですよね?』
私がそう言うと師匠……が『ふむ』と一言、呟いた後に『皇帝陛下からお前に騎士にならないか?』との声が掛かっている事を教えてくれたのだった
要は、私をナイトオブラウンズにスカウトしに着たと言う事らしい……
『それは前にもお断りした筈ですが?私はその様な……皇帝陛下直属の騎士になれる程の腕はありませんと』
「よく言う、留学の最終日にシミュレータでとは言え私のギャラハットを翻弄して見せた男が……」
『それとこれとは話が別です。取りあえず私にはそれ程の力量は御座いません。では私はこの後、政庁に行かなくてはなりませんので是にて失礼致します』
そういうと私は来賓室を後にしたのだった
レンが去った後の来賓室では……
「全く持って自分の持つ力を役に立てようと……違うか…欲が無いだな……私の弟子ながら全く面白い育ち方をしたものだ」
「私の孫ですからな。それに彼は、7年前の戦いで貴方に唯一、膝を着かせた者の息子です」
「そうだったな。確かにあの日本軍人は強かった……では、私も失礼するとしよう」
そういうとヴァルトシュタイン卿も部屋を後にしたのだった