灰男
□再会
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ざわざわと騒がしい人ごみの中に一際目立つ美しい少女が居た
ふわふわとしたブロンドの髪にスラリとした手足
その上シンプルで煌びやかドレスに身を包んでいる
だが顔に表情は浮かんでいない
「何時まで居なくてはいけないの」
目にいる2人の背中に話しかけるその声は僅かながら怒気が含まれている
「んー終わるまで」
淡々としゃべるロードを不愉快そうに見てからため息をつき踵を返す
そして姿を消してしまった
「…ああなってもまだ駄目なんだね」
微かに呟いたロードの声は誰にも届かなかった